このレコード、僕はジャズを聴き始めたばかりの頃に聴いたんです。ジャズって、モダンジャズ以降はすごいプレイヤーがいるけど、それ以前ってグレン・ミラーとかカウント・ベイシーみたいな、古くさくてマッタリしたぬるい音楽という印象だったんです。ところが、このレコードでのバディ・リッチのドラムを聴いてぶっ飛びました!ロールにしてもコンビネーションにしても、ロックで凄いドラマーなんて言われてる人たちよりぜんぜん凄かったんです。ボンゾもコージー・パウエルもカーマイン・アピスも、この人の前では話にならない、比較するのも失礼というほどの衝撃でした。モダンジャズのドラマーと比べても、たとえばストロークだけで言えば、エルヴィン・ジョーンズですら敵わないんじゃないか、みたいな。冒頭「Yellow Rose Of Brooklyn」がいきなりバディ・リッチの見せ場で、テーマが終わったらすぐにドラムソロです。これがジャズというよりロックっぽいドラムソロなんですが、最初に聴いた時は衝撃でした(^^)。これはB面1曲目「Barney's Bugle」も同じ。古いジャズへの偏見なんて、一瞬で吹き飛んでしまいました。