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Category: CD・レコード > 民族音楽・ワールド   Tags: ---

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『ニジェールの音楽 Anthologie de la Musique du Niger』

Anthologie de la Musique du Niger このCD、めっちゃくちゃ面白かったです!世界中のいろんな音楽をいっぱい聴いてきたつもりでしたが、「なんだこれは?!」と驚いた音楽や、「アフリカ音楽のイメージと全然違う!」という音楽が満載で、発見の連続!僕にとっての民族音楽の楽しみは、自分がまったく聴いた事もない音楽に出会える事や、自分が知らない文化に出会って、まるで世界旅行をしているような気分に浸れる事ですが、どちらの意味でもこのCDは100点!!

 マリとブルキナファソとニジェールは、西アフリカの中で海に接していない内陸国です。特にニジェールは北アフリカや中央アフリカとも接している要衛。ニジェールは北のサハラ地域と南のサヘル地域(サハラ周縁部で、半乾燥草原から灌木の茂る半乾燥地域)の2つに分かれ、人口が圧倒的に多いのは南で農耕を営んでいる定住者。サハラ地域は国土の4/5で、遊牧民が居るそうです。どちらも多数の部族に分かれていて、それぞれが独自の音楽を持ってるんだそうです。こういう土地に生まれたら、どういう人生を送ってたんだろう、ロマンがあるなあ(^^)。このCDは、ニジェールの6つの部族の音楽を収録したCDで、驚きと同時にめっちゃ面白かったです!

 1~2曲目は、ニジェール南西部に住んでいるソンライ族とジェルマ族の音楽で、いずれもリュート属の楽器(1曲目は1弦のブレマ、2曲目は3弦のモロ)での弾き語り。とにかく、この最初の2曲が強烈です!かなりバカテクの弦楽器の演奏がひたすら反復、その上でヴォーカルがマシンガントークです、すげえ…。これがジョン・レンボーンあたりのブリティッシュ・トラッドやアレスキーのやや中東が入ったような音楽にも似て…というか、あれよりすごいグルーブ!!楽器が調子はずれな音を出したり、どんどん曲がアッチェルしたり、周りの人の手拍子がものすごいポリリズムだったり、ヴォーカルがリトル・リチャードもビックリの奇声を発したりで、いつの間にか西洋音楽に飼い慣らされていた自分の音楽観をぶち壊されて爽快!このカッコ良さは言葉では説明不能、最初の2曲だけでもすべての日本の皆さんに聴いていただきたいと思うほどです(^^)。

Niger_Map.jpg 3~6曲目は、ニジェール最大の部族であるハウサ族の音楽。ハウサ族は働き者で忠誠心に富んでいるので、隣国ナイジェリアでも人口最大なんだそうです。3~4曲目はアフリカ系の打楽器を使った民謡のような集団歌謡。さすがアフリカの音楽、リーダーのような人が歌って、途中でみんながそれに応える(または途中から合唱に加わる)ような、半コール&レスポンスのような感じ。これ、打楽器を手拍子に変え、日本語にしたら思いっきり日本の民謡に聴こえそう。

 5曲目は2台の打楽器のインスト。西アフリカのパーカッション音楽全般に言えることですが、ひとりひとりの演奏を聴くとそれほど難しい事をしてるわけじゃないんですが、これが合奏となったとたんにものすごいポリリズムを起こして強烈!いや~こんなの10分も聞いてたらトランスしてしまいそう(^^;)。

 6曲目はリュート属の楽器と打楽器と集団合唱のアンサンブルで、「ガルクア」という曲でした。この曲も強烈にカッコいい!!弦楽器は「ガラヤ」という楽器だそうで、ビリンバウみたいな音。打楽器はカバサのような振り物がいちばん目立つかな?歌はコール&レスポンスで、これは呪術的。「ガルクア」というのは猟師という意味だそうですが、猟の成功を祈っての儀礼的な演奏なのかな?

 7曲目はベリベリ族の呪術師キアリたちによる音楽。すげえ、呪術師がリアルタイムで生きているのか。。ベリベリ族は独自の言語を持つ非常に古い部族なんだそうです。演奏はインすトゥルメンタルのアンサンブルで、打楽器アンサンブルの上にチャルメラのような音をした管楽器の不思議なメロディが乗っかる感じ。これが1度、4度、減5度、1度(8va bassa)…みたいな音に聴こえるんですが、このやばさは口で伝えるのは難しいです。これもものすごい説得力でした!

Niger_pic1.jpg 8~12曲目はトゥアレグ族の音楽。トゥアレグ族は。サハラ砂漠中央から南部サヘルにかけて住んでいる遊牧民だそうです。遊牧民と知っているからそう感じるのかもしれませんが、けっこうプリミティブで、なんだかキャンプのテントでみんなで楽しんでいるような音楽に聴こえました。8~10曲目は打楽器や手拍子で単純なパターンを作って、その上に2小節で1パターンの歌をひとりが延々と歌い、他の人はそれに追従して返す感じ。ネイティブ・アメリカンの音楽に近く感じました。一方の11~12曲目はかなり歌に近い無伴奏独唱で、何かの叙事詩を吟じているみたい…って、言葉が分からないのでどんな内容か全く分からないんですが(^^;)。近いところでいうと、モンゴルのオルティンドーを無伴奏でやるとこんな感じになるのかな…みたいな。

 13曲目はペウルという人たちがやっている「チャウラ」というゲームの際に演奏される音楽。チャウラは勇気を試すためにある特定の人を鞭でシバきまくるという危なすぎるゲームで、これはその間にあおりまくる音楽。打楽器の伴奏に前ではやしたて、叫びまくり…みたいな。不謹慎ですが、音楽だけいえばやばい感じがビンビン伝わってきてかっこよかった!

 いや~、ニジェールという国は、ほとんどサハラ砂漠というぐらいの知識しかなかったんですが、音楽はすげえ!こういうのを聴いちゃうと、費用対効果を考えて、音だけの遊びのようにチャチャッと作る軽音楽を聴いてるのが馬鹿らしくなってきちゃう説得力でした。これは超おすすめ!でも、アマゾンで検索したらヒットしなかったので、入手は中古レコード屋かオークションに出るのを待つしかないかも。
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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
intoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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