
幼少時に取りつかれたように見た特撮ヒーロー番組の中でも、
ウルトラセブンと
ミラーマンは別格でした。そう感じていた僕が、ミラーマンのサントラを買わないはずがありません。音楽も、ウルトラセブンのあの神がかりな音楽を作った
冬木透さん作曲ですから、いいに決まってるんですよね。冬木さんの作曲は、セブン、ミラーマン、
新マンの3つが好きです。
エースは「タックの歌」は好きだけど、あとはいまいちかな?
オープニングテーマも劇中BGMもなかなかの力作ですが、
ミラーマンの音楽で僕がとくに好きなのは第3クールからのエンディングテーマとなった「戦え! ミラーマン」、これに尽きます。この音楽の何が良いかというと、思いっきり西部劇の音楽を書いた時のモリコーネなのです。映画『荒野の用心棒』の「
さすらいの口笛」や、『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』の音楽をカッコいいと思わない人はいないと思いますが、もろにあれなのです。しかも、僕は父が西部劇大好き人間だったので、物心ついた時にはモリコーネの音楽をすでに聴きまくっていて「これはいいものだ」と刷り込まれていたので、その感動は通常の3倍なのです(^^)。
しかも、ミラーマンは最終回が感動的な話なんです。宇宙人に体の中に時限爆弾を仕掛けられ、敵と戦って満身創痍の体でなおも戦おうとするミラーマンを止めるヒロイン。その制止を振り切ってミラーマンが言うセリフが
「僕の命ははじめからこの地球に捧げられているんだよ。」そして死の戦いに挑むわけですが、これって死ぬつもりで戦いに行っていますよね。生きて帰れると思っていない特攻隊のような「切なく、しかし強い決意を持って」という心情を、これ以上ないほどまでに表現しているのがこのエンディングテーマだと思うのです。この歌、作曲者の冬木さんがモリコーネを意識していた事は明白ですが、
もうひとつ意識していた音楽があるのではないかと思っています。それは「予科練の歌」や「北帰行」という戦時歌です。ああいう悲壮感がにじみ出てるんですよね。「またたく夜空にひとつ 希望の世界を掴む 僕らとともに行くぞ 力を合わせて」…この詞が、最終回を知った上できくと特攻隊が自分を奮い立たせるために行っている言葉にしか思えなくなってしまうのです。僕はこの歌を聴くと涙が出そうになるんですよ…。
ウルトラセブンもそうですが、ミラーマンも音楽の素晴らしさがドラマを何倍にも素晴らしくした特撮番組だったと思います。子ども番組をはるかに超えた第1話のSF作品の完成度や、最終回の劇的な結末に感動した事がある人は多いはず。その感動の何割かは、ぜったいこの音楽にあったんじゃないかと!
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つうか、リアルタイムは3〜4才ですからね(笑) わからなかっただけか??
帰ってきたウルトラマンは好きです!!