『CAPTAIN BEEFHEART and his magic band / THE LEGENDARY A&M SESSIONS』

- -
CaptainBeefheart_AMsessions.jpg フランク・ザッパとつながりのあるミュージシャンということで、続いてキャプテン・ビーフハートも書いちゃおうかと。しかし、交流があったというだけで、音楽性はそれほど似てません。しいて言えば、マザーズの頃のザッパがリズム&ブルース系のやった時の音楽なら近いかも。きっと、サイケデリックの時代に突入していく瞬間のアメリカのクラブバンドという点が、その僅かな共通点を作り出してるのかもしれません。

 キャプテン・ビーフハートというのは、リズム&ブルース系の音楽をやっていた濁声ヴォーカリストです。ただこれを「ブルース」と言い切っちゃうのは違和感を覚えます。ブルースやリズム&ブルースから始まったとは思うのですが、そこに自分の個性がどんどん入っていって、ブルースの物まねをやめて自己流の音楽になじませていった結果、えらく個性ある音楽になってしまった、という感じでしょうか。ブルースハープはうねりまくるわ、ベースは低音でうねりまくってるわ、ギターはマカロニウエスタンのサントラのギターみたいにビャンビャンしたエコーがついて格好いいわ、そしてど真ん中にもの凄い声のヴォーカルです!!はっきりいって下世話な音楽なんですが、それがいい!!

 このアルバムは、ビーフハートがデビューする前のセッション録音をまとめたものだそうです。セッションとはいっても、マルチマイクでものすごく良い音で録音をされているので、レコード会社のスタジオで録音したデビュー候補アーティストのテストレコーディングだったんじゃないかなあ。デビュー後はけっこう凝って作った曲をやったり、それこそフランク・ザッパがディレクション下アルバムなんかもあるんですが、僕にはそれが逆にダサく聞こえちゃうんですよね。ほら、知的な事をやろうとしたら、本当に知的な事を出来たらカッコいいんだけど、知的じゃない人が知的な事をやろうとすると…まあそういう感じです。しかし、このデビュー前のセッションは、ボ・ディドリーの曲なんかをやっていたりしていて、このシンプルな曲のプレイがメチャクチャかっこいい!!ビーフハートさんは、ヘタにクリエイティブな事をやるよりも、シンプルな曲を泥臭く叫び続けていた方が、僕は好きだなあ。
 で、このアルバム、ヴォーカルだけでなくってバンドも格好良くって、どの曲も素晴らしいパフォーマンス。中でも「MOON CHILD」という曲の、得体のしれないヤバい感じが大好きです!学生の頃にこのアルバムを買ったのは、中古盤屋で特売されていたからなんですが…いやあ、あの時の衝撃は忘れられません。




関連記事
ページトップ