
同じく1996年の日本のポピュラーです。このアルバムからは"swallowtail butterfly ~あいのうた~"がヒットしましたが、この曲だけでなくってアルバム全体がいい感じ。
"swallowtail butterfly"は曲もいいと感じるんですが、このアルバム全体で僕がいいなあと思うのは、ヴォーカルのCharaさんと、如何にも90年代テイストのデッドなミキシング。
まず、ミキシングについていうと、生演奏じゃなくって、オーディオとかテレビ/ラジオで聴かれる事が大前提になっている音楽って、ミキサーとか、ミックスの方向自体がもの凄く大事な要素になってくると感じます。もし、普通にミックスしてリバーブなんか普通にかけたら、なんていうこともないアルバムになってたんじゃないかなあ。CHARAさんのヴォーカルなんて、コンプレッサーかけまくりでノーリヴァーブという、こういうレコーディングの方向性ありきなんじゃないかと思えちゃいます。で、たぶん15年ぶりぐらいにこのアルバムを聴いたんですが、気持ち良すぎて10回ぐらいリピートして聴いてしまいました(笑)。
あと、CHARAさんに関して言うと…このアルバム、英語曲が多いです。そんな事もあって、なんというか、洋楽丸コピーの最たる例に思えてしまうんですが、数少ない日本語詞がいい!!「してよ してよ」なんて、まさにタイトル道理の歌詞内容なんですが(^^)、なんというか、僕は持っていないけど、女の子だったらこういう心情になるのも分かるな、という感じがします。あのヴォーカリゼーションと合わせて、この世界観がCHARAさんの魅力でしょうね。
僕は、仕事の関係でCHARAさんとご一緒させてもらった事があります。このアルバム発売より後のことで、「タイムマシンが~」とかいう内容の歌の時でした。で、僕は写真も何にもないアルバム『MONTAGE』でしかCHARAさんを知らなかったもので、あのロリータヴォイスなイメージの、少し足りない人かと思ってました(失礼!)。。しかし、あってみると、思いっきりタトゥー入ってるし、自己意識も凄く強い感じの人で、ああ、不良娘なんだな…とイメージが変わりました。不良ぶっている子ならいくらでもいるけど、本当に墨掘っちゃって家を飛び出して音楽やってその日暮らしをしている…みたいな子って、そんなにいないじゃないですか。それがいい事かどうかは兎も角、少なくとも人種としては本当のロック・ミュージシャンだと感じました。ロックでなくてもいいんだけど、こういう世間とは違う確固たる価値観を持ってそれを貫いているというのが、ロック・ミュージシャンの魅力と感じます。歌がうまいとか演奏がうまいとかでも、学生だったりサラリーマンやってたりする人には、その手の「ロック的な凄さ」というのは感じませんからね。ただ、そういうアウトサイダーとして生きるというのは、見ている分にはいいけど、やる本人には辛い生き方かもしれません。
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