
ピアノ曲はシューベルトの後に
ショパンや
リストというとんでもないピアニスト作曲家が出てきてしまったもんで、今となってはシューベルトはちょいと影が薄かったりして(^^;)。というわけで、シューベルトはやっぱり歌曲だな…な~んてのが今の一般論な気がしますが、僕は膨大なシューベルトの歌曲をぜんぶ聴く気力がありませんで、こういうオムニバスCDで間に合わせていたりして(*^-^*)>。
とはいえ、このCDはなかなかの優れもので、「野ばら」「アヴェ・マリア」「魔王」「死と乙女」という有名曲を見事に押さえてあります。歌詞カードも丁寧で、原詞と日本語訳の両方を完全掲載!歌手もソプラノ、メゾソプラノ、テノール、バリトンと各種取り揃えていて、深入りしないなら本当にこれ1枚でいいほどの優れものです。ちなみに歌手は、歌にあんまり興味がない僕ですら知っている有名どころがズラリ。さすがにみんなうまいっすねえ(^^)。一応歌手を書いておくと…
・アンネ・ソフィー・フォン・オッター(メゾソプラノ)
・キャスリーン・バトル(ソプラノ)
・ブリン・ターフェル(バリトン)
・アンドレアス・シュミット(バリトン)
・ハンス・ペーター・ブロホヴィツ(テノール)
曲は、壮大でドラマチックな大曲ではなく、1曲3分ほどと軽いです。まあ、歌曲ってそういうもんですよね。音楽もそんなに凝ってなくて、簡単なピアノ伴奏の前でサクッと歌う感じ。極端に言ってしまえば、ピアノ伴奏だという事以外は、今のポップスと似たような感覚です。それにしても歌曲王シューベルトの書いた歌曲は、実際にロマン派歌曲のルーツだなと感じました。でもロマン派以降のプーランクあたりの歌曲に比べると、まだ和声も何も熟練しきってない感じがあって、今の耳で聴くとやっぱりシンプル。
そんなわけで、あんまり深く聴かず、「あ、この曲知ってる」「この曲のメロディ綺麗だな」みたいな流し聴きをしてしまいましたが、ハナマルキのおみおつけのCMで幼少時に覚えてしまった「野ばら」、どう聴いても見事な永遠の名バラード「アヴェ・マリア」、シューベルトが死んだ後に遺作14曲をまとめて出版された「白鳥の歌」の中の1曲「セレナード」あたりはやっぱり名曲だと感じました。そしてシューベルトの歌曲、詩が実に幻想的で、薔薇が人に話しかけたり、死を望んでるんじゃないかという内容のものがあったりと、ドイツ・ロマン派文学っぽくて、音楽以上に詞に感じいりました。
歌曲王シューベルトを1枚で済ませたい人にはおススメ!ドイツ語が分かる人以外は、全曲の日本語訳がついてる日本盤がおすすめです良いかと思います。個人的には、ロマン派って音楽よりも詩がいいと思ったりしているので(^^)。
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