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Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

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『The Modern Jazz Quartet / Concorde』

MJQ_Concorde.jpg 室内楽っぽい落ち着いたアンサンブルが最高に気持ちいいグループ、モダン・ジャズ・カルテットが1955年に発表したアルバムです。僕が持ってるMJQのアルバムでいちばん古いのがこれなんですが、いちおうこれが最初の作品なのかな?「いちおう」というのは、この前にMilt Jackson QuartetというMJQがあるからなんですが(^^;)。

 最高に気持ちいいです、テーマメロが輪唱で演奏されるとか、色んな工夫がさりげなく施されているんですが、そういう所よりも音の気持ち良さがとにかく最高!仕事でクタクタに疲れて帰ってきても、家でこんな音楽を聴いたら、疲れなんか吹っ飛ぶ心地よさ (^^)。若い頃、MJQの音楽は、すこし挑戦的な事をやってるアルバムの方が好きだったけど、いま聴くとリラックスしたこういうアルバムもメッチャクチャ好き。大人にならないと分からない音楽かも。

 音楽のための音楽じゃなくて、日々の生活の中で、緊張した心を解くためにあるレイドバックミュージックのよう。それでいて、ガーシュウィンの曲のメドレーやってたり、たんなる環境音楽じゃなくて、衒学になりすぎない適度な知的さもすごく好き。40歳も過ぎたら、こういう音楽を楽しめるようになりたいですよね(^^)。

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Comments
MJQ懐かしい 
ジャズを聴き始めて数か月の頃は、自分も友人も一体何を聞いていいかわからず、その手の雑誌(SJだったか?)を買ってきて、そこに乗っているものを適当に聞きました。
コルトレーン、ピーターソンと並んでMJQがあったような。
友人から2,3枚借りて何度も聞いたのですが、さっぱり良さが分からなかった。
コルトレーンはいいなと思うのがあったので、アドリブが分からなかった訳では無い。

(今でも良さが分からないのですが)現時点で振り返ると、楽器編成と録音のせいでは?
明らかにバイブをオンで録って、ピアノはマスキングされていますよね。
ベースとドラムはバックで支えているだけだし。
バイブのアドリブがどうしても、レストランのバックで流れるカクテルジャズに聞こえてしまって、右耳から左耳なんですよね。
ジャズ界でバイブが地位を得られなかったのも、MJQの負の遺産と言ったら言い過ぎかな。

ゲイリーバートンは大好きなんですけどね、、、、、
Re: MJQ懐かしい 
AKISSH さん、書き込みありがとうございます。

おっしゃっている事、すご~くよく分かります。MJQ、僕も最初はさっぱりでした。その最初というのは『ベニスに死す』と『ジャンゴ』で、これがどちらも大アウト。いま考えるとこの2枚はAKISSHさんいうところの「カクテルジャズ」方向の色がメチャクチャ強かったという(^^;)。。どちらもジャズ評論家やSJ誌が大絶賛していましたが、今から思うとジャズ評論家のポンコツさや80年代以降のSJ誌のレコード会社の太鼓持ち加減って、罪だったと思います。あれのせいで日本でジャズが死んだといっても過言じゃないぐらい。というわけで、MJQは、レイドバックしたカクテルジャズ、アンサンブル音楽、ショーバンド、この3つのバランスで出来ているグループで、カクテルジャズ方面に寄りすぎると、たしかに面白くないと思います。

僕の転機はジャズやロックのミュージシャンがごっちゃで出演した『スーパー・ショー』というビデオを観た時でした。ツェッペリン、バリー・ガイ、MJQ、ローランド・カークなど、ジャンルレスのミュージシャンが出演しているスタジオライブだったんですが、ここでのMJQがハーモニック・マイナーのモード4あたりを使いながらアドリブとアンサンブルが混然一体となった音楽をやっていて、これにぶっ飛びました。もう、音楽のレベルがケタ違い。このビデオは今では見るのが難しいかもしれませんが、その曲自体は『Space』というアルバムに入っています。

というわけで、MJQ の本当の素晴らしさは、カノン以降の西洋音楽の作曲技法を色々使える音楽能力の高さと、それをアンサンブルにして表現できるアレンジ能力にあると感じます。そういう事をやっていたジャズって、MJQ 、ミンガス、ジミー・ジュフリー、シェリー・マン、ジョージ・ラッセル…限られるんですよね。やろうと思っても出来る知識があるジャズマンが少ないという事もあるだろうし。

こういう枠で音楽をやっているので、MJQ の場合はアドリブの役割がバップ系統のジャズとは違う気がします。エスプレッシーヴォな表現ではなくてカデンツァやゲネラルバス的なんですよね。今回の記事でも書いていますが、初期MJQ はまだハードバップ色が強くて、アンサンブル面が安定してくるのはもう少し後からです。

そういうアレンジ面が絶品のMJQ のアルバムでおすすめは、『Pyramid』、『Blues on Bach』、『Porgy and Bess』、『Space』の4作です。スコアが本当に見事で、なぜベースとドラムがああやっているのかはこのへんのアルバムを聴くと分かるんじゃないかと思います。チェンバーミュージックの低弦の役割を理解しているコンバスってジャズでは多くないと感じますが、そんな中でパーシー・ヒースは相当にレベルが高いと思います。音から判断するに恐らくガット弦を張ってますし、アルコもうまいですし。もし僕が室内楽ジャズのグループを作るとしたら、バスはパーシー・ヒースかバリー・ガイかスティーブ・スワロウを指名したいぐらい。そうそう、ドラムのコニー・ケイも、ジャズやロックのドラマーでは珍しいぐらいにアンサンブルをよく聴いていると感じます。そうそう、MJQ のリズム・セクションの室内楽への対応能力の高さが分かる超優秀アルバムは、『Blues on Bach』や、ポール・デスモンドのアルバム『East of the Sun』あたりがおすすめです。ジャズのミュージシャンって出音が汚い人が多いですが、MJQのリズム・セクションは音がものすごくきれい…タッチがぜんぜん違うので、やっぱりクラシックやってたんじゃないかという気がします。少なくとも、聴いて勉強はしていたでしょう。

MJQだと、他には『Third Stream Music』や『A Quartet is a Qurtet is a Quartet』『Jazz Abstruction』などなど、サード・ストリーム色の強いアルバムも僕は好きですが、こっち方面はバロックや近代クラシックを聴いた後じゃないとピンとこないかも。最近書いた記事で言うと、バッハのブランデンブルグ協奏曲のゲネラルバスやヒンデミットの「室内音楽」が良いと思うようなら、サードストリーム方面もそうとうに面白いと感じる気がします。僕は、ヒンデミットやバッハは、若い頃はまったく分かりませんでした。

いっぱい書いちゃいましたが、カクテルジャズ方面のMJQでは、僕の場合『コンコルド』や『Fontessa』は気持ちよさが退屈さを上回るのでセーフ、『ジャンゴ』や『ベニスに死す』は退屈さが優ってしまってアウトです。こういう境界線って、要するに個人差なんでしょうね(^^;)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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