そういうアレンジ面が絶品のMJQ のアルバムでおすすめは、『Pyramid』、『Blues on Bach』、『Porgy and Bess』、『Space』の4作です。スコアが本当に見事で、なぜベースとドラムがああやっているのかはこのへんのアルバムを聴くと分かるんじゃないかと思います。チェンバーミュージックの低弦の役割を理解しているコンバスってジャズでは多くないと感じますが、そんな中でパーシー・ヒースは相当にレベルが高いと思います。音から判断するに恐らくガット弦を張ってますし、アルコもうまいですし。もし僕が室内楽ジャズのグループを作るとしたら、バスはパーシー・ヒースかバリー・ガイかスティーブ・スワロウを指名したいぐらい。そうそう、ドラムのコニー・ケイも、ジャズやロックのドラマーでは珍しいぐらいにアンサンブルをよく聴いていると感じます。そうそう、MJQ のリズム・セクションの室内楽への対応能力の高さが分かる超優秀アルバムは、『Blues on Bach』や、ポール・デスモンドのアルバム『East of the Sun』あたりがおすすめです。ジャズのミュージシャンって出音が汚い人が多いですが、MJQ のリズム・セクションは音がものすごくきれい…タッチがぜんぜん違うので、やっぱりクラシックやってたんじゃないかという気がします。少なくとも、聴いて勉強はしていたでしょう。
■サード・ストリーム・ミュージックは、ジャズやロック/ポップスだけ聴いている人だと良さを理解するのが難しいかもしれない MJQだと、他には『Third Stream Music』や『A Quartet is a Qurtet is a Quartet』『Jazz Abstruction』などなど、サード・ストリーム色の強いアルバムも僕は好きですが、こっち方面はバロックや近代クラシックを聴いた後じゃないとピンとこないかも。最近書いた記事で言うと、バッハのブランデンブルグ協奏曲のゲネラルバスやヒンデミットの「室内音楽」が良いと思うようなら、サードストリーム方面もそうとうに面白いと感じる気がします。僕は、ヒンデミットやバッハは、若い頃はまったく分かりませんでした。
こういうのも、インタラクティブでいいですね。
僕は残念ならが、最初に友人からかりた2,3枚以外はついぞ聞くことがなかったので、(僕にLPを貸した友人も同じだったようです。)MJQの良さはわからずじまいでしたが、Bach Bachさんが同じ中学だったら違っていたのかなあ。