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Category: CD・レコード > 民族音楽・ワールド   Tags: ---

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『ナイルの調べ エジプトの古典音楽』

Nile no sirabe 1991年にキングレコードが日本録音したCDです。ルバーブもアルグールもミズマールも入っておらず、カーヌーン、ナーイ、ウードによる独奏で、すべてマカームでした。そうそう、カーヌーンはツィター属の楽器でした。あと、このCDの解説ではじめて知ったんですが、ナーイはアンダルシアからヨーロッパに入ってフルートの起源になったそう。という事は、トルコ方面からヨーロッパに入ったんじゃなくて、アフリカ大陸のマグリブを通ってスペインから入ったのか。楽器や音楽の歴史って、文化の伝播の歴史をあらわしていて面白いです(^^)。

 OcoraのCD『Egypte: Les Musiciens du Nil』の感想で、エジプトの音楽はアラビア音楽ではあるけどイランやイラクほど高度じゃなかった、なんて書きましたが、全然そんな事ありませんでした。3つの楽器とも、メチャクチャうまい!個人的には、特にカーヌーンの音色の美しさと演奏にやられました。カーヌーンはツィター属なのでメカニカルでクールなものになるかと思いきや、技巧の凄さだけでなく、歌うような演奏で、躍動感がすごい!このCDの演奏はタクシーム(即興)みたいですが、演奏はアブドル・ラフマンという人。いやあ、即興演奏の最高峰はやっぱり西アジアだわ、これはすごい。タクシームだから、パーツはともかく組み立ては本人だと思うんですが、これが見事。

Kanun_photo.jpg ウードの演奏も素晴らしかったです。クラシックギターとかフラメンコみたいに、撥弦楽器でバスとメロディを同時に演奏しちゃうプレイって、僕はみんな魅了されてしまうんですが、西アジアのサズやウードやタールの演奏ってその技術をふんだんに使った上に即興で演奏しちゃったりするので、聴いていて引き込まれてしまいます。しかも、このCDで演奏しているサイード・フセインという人、めっちゃ速弾きだし(^^)。タッピングじゃなくて全部右指でタッチしてこの速さはすごい…。いや~、カッコよかった!

 OcoraのエジプトものCDのプレイヤーは吟遊詩人というか流しというか、そんな感じだったのに対して、こっちのCDのプレイヤーはエジプト国立アラブ音楽アンサンブルという所のメンバー。一流クラシック・オケのメンバーみたいなものなので、うまいわけだわ。あとこのCD、スタジオ録音でものすごく音がいいです。現地録音とは別の良さがありますね(^^)。これは超おススメ、超一流のタクシームを聴くことが出来ます!

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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