『Jimi Hendrix / Jimi Plays Monterey original motionpicture soundtrack』
ロック伝説の公演!1967年6月18日、モンタレー・ポップ・フェスティバルでのジミヘンのライブ演奏です。ジミヘンがギターを燃やしたことで有名なステージがこれで、このライブがジミヘン伝説の始まり!これはLPですが、音源はフィルムと同じなんでしょうね(^^)。ドキュメンタリーフィルムとの違いは、このLPには「Can You See Me」が入ってること。そしてこの「Can You See Me」が、あのちょっとショボめのスタジオ録音とは大違いでものすごい勢い!いやーこれはカッコいい。。
ジミヘンのライブって、モンタレーから始まった感があるじゃないですか。つまり、最初の時点で、死ぬ直前まで弾き続けた「Foxy Lady」「Purple Haze」「Rock Me Baby」というナンバーを演奏していて、しかもどれも完成形。演奏が完全にモノになっていて、ぶっ飛んでます!まあでも、プロのセッション・ミュージシャンとして活躍していた頃からとんでもない評判のプレイヤーだったそうなので、デビューと言ったってその時点で8年選手ぐらいのベテラン状態、このぐらいは朝飯前だったんでしょう。ソロ・デビュー前のバックバンド時代の録音を聴くと、これ以上にキレッキレだったりしますしね。それにしても、オープニングの「Killing Floor」のキレッキレのカッティングは人生で何度聴いてもものすごいっす。やっぱりブレイクする人は、ここ一番の大舞台でバシッと決めてるもんなんですね。。
とはいえ、若い頃に聴いた印象だと、最初の「Killing Floor」はカッコいいけど、その後はそこまで持ち上げるほどのものと思わなかったんです。聴く前の前評判が高すぎた事もあったのかも知れませんが、途中でだれるんですよね。久々に聴いて、その理由が何となくわかりました。「Like a Rolling Stone」と「The Wind Cries Mary」が勢いを削いでる事と、ジミヘンの才能が勢い方面に全振りな事です。 まず、ライブの流れをもたつかせている2曲カットして聴いたら…うわあ、すごい勢い、爆走じゃねえか、メッチャかっこいい! で、勢い方面に全振りの演奏ですが、いま聴くとこれはこれでいいと感じました。一本調子になってるし、デビューアルバムみたいな作曲センスや『Electric Ladyland』みたいなアーティストとしての才能は聴けないけど、これはレコードで聴く前提じゃなくて、フェスティバルの大トリでのパフォーマンスなんだから、細かい音楽のニュアンスや曲じゃなくて、男気を伝えてぶっ飛ばす、という以上の正解はないのかも。「Wile Thing」なんて、ほとんどノイズ・ミュージックですし(*´∀`*)。 ロックの中で伝説に残っているステージのひとつ。好き嫌いはともかく、これを一度も聴かずに人生を終えちゃいけません!