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Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

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『Mercedes Sosa / Homenaje a Violeta Parra』

Mercedes Sosa Homenaje a Violeta Parra メルセデス・ソーサ、1971年のアルバムです。アルゼンチンのフォルクローレを代表する69年の大名盤『Mujeres Argentinas』に感動したもので、近い時代のアルバムを探していた時に中古盤屋で出会った1枚でした。そしてこれも素晴らしかった!

 アレンジの比重が強かった『Mujeres Argentinas』に比べると、こっちの方がほぼギター伴奏のみの歌が目立ったりして、シンプルな編成でした。それだけに「あ、フォルクローレだな」という印象はこっちの方が強かったかも。でもアーティストっぽさはやっぱり強くて、1曲目なんて電子オルガンの前でポエトリー・リーディングです。ミュージシャンとかフォルクローレという以上に、メッセージを伝えるプロテストソングを作って歌う詩人でありアーティストという側面が強いのかも。2次大戦後の中南米というと西洋支配からの脱却を目指しての革命に次ぐ革命、そこに軍事政権からの独立が相次いだ時代ですが、そんな中でアルゼンチンでは「新しい歌(ヌエバ・カンシオン)運動」というのが起きて、歌で社会を変革しようという大きな動きが起きたそうです。メルセデス・ソーサもその運動に加わったひとりと見られていて、これが尾を引いて後に亡命せざるを得なくなった、みたいな。そういう意味でいうと、フランスのゲンスブールとかロシアのヴィソツキあたりに近い部分もあるかも。実際、音楽もどこか似た匂いを感じます。詞が分からないというのに「ああ、これは…」と心に訴えるものを感じたのは、中学生ぐらいの時に、詞が分からないのに何となくウディ・ガスリーに感動していたのと似た感覚だったのかも…いい加減ですね(^^;)。。これもスリーコードなんていう単純な音楽ではなく、フォークながら実によく出来た曲で、しかも感情が見事に音に出た感じがする見事な曲でした。

 メルセデス・ソーサさんは、ルックスだけ見るとインディオっぽく感じるので、インディオやアンデス色の強いプリミティブなフォルクローレをやるかと思いきや、かなりスペインやラテン音楽色の強い音楽をやります。哀愁あるラテン音楽にアンデス系のフォルクローレの香りはほんのちょっとだけ入ってる、ぐらいの感じ。「フォルクローレ」という言葉でイメージしない方がいいんじゃないかというぐらいにモダンかつ民族主義的な音楽でした。すばらしい…

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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