
日本の男女4声コーラス・ユニットの
サーカスのセカンドアルバム、1979年発表です。デビュー当時は全曲カバーだったサーカスが、このアルバムからオリジナル曲を持つようになりました。サーカス最大のヒット曲「アメリカン・フィーリング」が入っているのもこのアルバム。ちなみに、
「アメリカン・フィーリング」の作曲は小田裕一郎さん、編曲は坂本龍一さん。
小田裕一郎さんというと、石川優子「クリスタル・モーニング」、松田聖子「青い珊瑚礁」「裸足の季節」、杏里「キャッツ・アイ」、そして映画主題歌では「地球へ…」「汚れた英雄」あたりが有名。そんなわけで、アイドル歌謡のライターというイメージでした。そして教授…じゃなかった
坂本龍一さんは、この曲で編曲賞を取って、一躍売れっ子に。サーカスだけでなく、作曲家や編曲家にとっても大きな一曲だったんですね。 ところが本作、
ファースト・アルバムのような感動はありませんでした。理由は何か考えてみたところ、単純にいい曲が少ないのかも。聴きどころをきちんと考えて作られた曲は滝沢洋一曲/佐藤博編「フライ・アウェイ」だけでした。「アメリカン・フィーリング」はいい所もあるけど、アレンジも歌詞もちょいとダサいんですよね。。でもファースト・アルバムは名曲を選んでるんだから、曲でファーストに勝てないのは仕方ないのかも。
ふたつめの理由は、アレンジや演奏がショボかった…。アレンジに関して言うと、アレンジと言えるところまで届いておらず、スタジオ・セッションで済ませた曲が多く、男女4声という武器も生かし切れていない感じ。ファースト・アルバムでアレンジを担当した前田憲男さんがどれだけ優れていたか痛感。セッションも、ただ演奏しているだけ、みたいな。リズムもいいし演奏にこれといった傷もないんですが、どこで曲を盛り上げるか、どこでヴァリエーションにするか、そういうのを考えずに演奏してる感じ。音楽が演奏のせいで平たくなってしまっているんですね。
でもアレンジャーは坂本龍一、佐藤博、鈴木茂、前田憲男。プレイヤーは坂本龍一、佐藤博、細野晴臣、大仏さん、ポンタさん、高橋幸宏、斎藤ノブ、ジェイク・コンセプション。今からすれば錚々たるメンツでした。70年代末、サウンドは見事に洋楽に追い付いたけど、アレンジをはじめとした音楽能力は、日本の一流スタジオミュージシャンでもまだまだ実力不足だったという事かも。サーカスという素晴らしい素材を制作陣が活かし切れなかったアルバム、みたいに感じてしまいました(^^;)。
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音楽的にどうのこうのと聴いたことがないので何も言えませんが、あの頃の歌謡曲は良かったなぁ〜とだけは間違いなく思う私です。
またアメリカに(海外に)行きたいのでコロナ終わって欲しいです。。。