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Category: CD・レコード > ロック・ポップス   Tags: ---

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『David T. Walker』

David T Walker モダンジャズ黄金時代、ジャズとポップスは別の音楽でした。ところがフュージョンの時代になるとジャズ/フュージョン系のミュージシャンがソウルやポップスのアルバムに参加する機会が増え、とうとう両者の間に「クロスオーヴァー」と呼ばれるジャンルが発生。エンターテイメントより硬派な音楽が好きだった若い頃の僕にとって、ジャズから眺めるクロスオーヴァーはものすごく軟弱に見えてたもんで、クロスオーヴァーにはあまり近寄りませんでした。ところが、マリーナ・ショウという女性ヴォーカリストの『Who is this bitch, anyway?』というアルバムを聴いて「これはカッコいい!」とシビレれ、このジャンルを見なおすようになったのです。そして、マリーナ・ショウのアルバムでギターを弾いていたのがデヴィッド・T・ウォーカー、クソカッコいい演奏でした。これでウォーカーおじさんに注目したんですが、サポートミュージシャンとしての活動が多く、本人のリーダー作にはなかなかめぐり合えず。そんな時にめぐりあったのがこのアルバム、1971年発表のリーダー作です。

 1曲目がジャクソン5の「Never can say good-bye」、アルバム後半ではマーヴィン・ゲイ「What's Going On」も登場…つまり、クロスオーヴァ―というよりもポップスのインスト・アルバムなのでした。ウォーカーおじさんのアドリブは和声進行を元に新たなラインやアプローチを作り出すんじゃなくって、元メロディのフェイクがほとんど。音を溜めてチョーキングを多用するあたりはブルース的ですらあります。これはジャズじゃなくてインスト版ニューソウルだな。

 よく歌うギターなのですごく気持ちいいんですが、この音楽が何をしてるかを考えると、気持ちよく聴かせるBGMを作ってるんだな、みたいな。それを狙ってるんだから当たり前ですが(^^;)。ただ、このアルバムに出会った頃は、ジャズで言えばビル・エヴァンスの『New Jazz Conceptions』やチャールズ・ミンガスの『直立猿人』あたり、ソウルならニーナ・シモンの『I put a spell on you』なんかに心を震わせていたもんで、どうしても聴く優先順位が後になっちゃったんですよね。出会いのタイミングが違っていたら愛聴盤になっていたかもしれない1枚で、ティン・パン・アレー山下達郎を聴いていた若い頃に出会っていたら最高だったかも。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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