『THE PETER BROTZMANN OCTET / MACHINE GUN』

PeterBrotzmann_MachineGun.jpg 音大生の頃、ジャズバンドに参加した頃がありまして、日本をグルグル回っていたことがあります。とはいっても全然食えないし、泊まる所と言えばカプセルホテルばかりだったんですが、それでも毎日演奏できる生活って、楽しかったなあ。そんな旅先での楽しみのひとつに、空き時間に行くレコード屋めぐりがありました。特にショッキングだったのが、東京で行ったディスクユニオンというお店。今はどうなのか知りませんが、昔のディスクユニオンのアナログ盤ジャズコーナーがかなりマニアックで、なんとフリージャズがメインなんじゃないかというぐらいの品揃え。フリージャズは大好きだったのでけっこう聴いていたつもりだったのですが、ジョン・コルトレーンやアルバート・アイラーなんていうのは序の口もいいところで、コーナー分けは「INTAKT」とか「FMP」とか、僕にとっては聞いた事もないようなジャンルのオンパレード(T_T)。昔は、スイングジャーナルも読んでいたしレコードガイドみたいな本もけっこ読んでいたし、フリージャズのレコードもかなりたくさん持っていたのですが、聞いた事もないようなミュージシャンやレコードだらけで本当に驚かされました。「こういうレコードを買う人って、一体どこから情報を仕入れているんだろうか?」と…。

 その頃に出会った衝撃の一枚が、これです。ペーター・ブレッツマンのマシンガンというレコード。ブレッツマンという人は頻繁に来日もしているので今では有名になりました(とはいっても「その筋で」という意味ですが…)が、当時は今ほどの知名度は無かったと思います。もの凄いブローでテナーサックスを吹きまくるんですが、この破壊的なサウンドが脳を直撃!いっぺんに持って行かれてしまいました。。また、音楽の内容も凄くて、もう一般でいう所の音楽ではないんですよね。音階とか旋律とか、そういう概念は通じません。音圧、サウンドの変化…音楽を構成するためのベクトルが違うんですよね。これはスゴイと思いました。
 しかし、フリーって、やって見ると分かるんですが、演奏しても聴いても、すぐに飽きるんですよ。サウンドのインパクトはそれこそ絶大なんですが、即興が故に音楽の構造がどうしても単純になってくるので(たぶん構造というものを考えてない人も多いんじゃないだろうか)、構造面で飽きてきて「もういいや…」ってなっちゃうものが多いです。ここが、即興系の音楽家の良し悪しを分ける境になると個人的には思っています。で、この「マシンガン」というレコードは、フリーではあるんですが、全体の構造は最初から作曲してあって(もしかしたらコンダクションだけかも…)、ブロー炸裂の最中に、いきなり他のアンサンブル要員が一気に「ギュジャアアア~~~ン!!」とか、トゥッティしたりします。フリーにおいての構造面の問題というのは、優れた音楽家ならやっぱり気づいているんですね。

 このレコードをきっかけに、僕はドイツを中心としたヨーロッパのフリージャズにのめり込んでいく事になりました。いやあ、これはマジでカッコいいですよ(^^)。



関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

わかる すげぇよ これ!!

最高

わかります!! なんか構成的ですよね! 

ブォーーーーーー!!!!!!! ってなって いったんおさまったと思ったら、いきなり特大のブォォォオォオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!! とか最高!!  

来日たくさんしているので生で是非観てみたいですね。 
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです(ノ^-^)ノ
音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
フリーエリア
検索フォーム
リンク
最近気になってるCDとか本とか映画とか
 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中…
これまでの訪問者数
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
アド