『Brotzmann, Van Hove, Bennink plus Mangelsdorff / LIVE IN BERLIN '71』

PeterBrotzmann_Berlin71.jpg ひとつ前の記事で書いたペーター・ブレッツマンの出世作「マシンガン」は、フリー系のジャズのコンボとしては結構大規模な編成でした。これでぶっ飛んだ私は、ブレッツマンの中古盤を見つけるたびに手を出していた頃がありまして、特に狙っていたのがトリオ~カルテットぐらいの編成のもの。そして…おお!!ドラムがハン・ベニンクのライブ盤があるではありませんか!!というわけで、見つけた途端にすぐに飛びついたのが、このレコードでした。僕的には、ブレッツマンにとってもベニンクにとっても、これがベスト・パフォーマンスだったのではないかと思っています。実際、マシンガンの3倍はこのレコードを聴いている気がします。

 始まった瞬間から強烈すぎます。ハン・ベニンクって、フリー・インプロヴィゼーションの世界では最強のドラマーのひとりだと思うのですが、一体何なんだこのテクニックは!!しかも、押すばかりでなくって、シーンに応じて演奏を止めたり、自分から他のシーンを作りにいちゃったりします。神がかった超絶プレイばかりに目が行きがちなんですが、インテリジェンスなんだよな。。そして、ブレッツマンのテナーサックスとマンゲルスドルフのトロンボーンがすごい事はいつもの事なんですが、その後ろで怪しげな和音をポロンポロンとえんそうしているフレッド・ヴァン・ホーフというピアニストの演奏がまた素晴らしい!音楽を凶暴なブレッツマンやベニンクのカラー単色にせずに、もの凄い色彩感を与えています。シーンが変わればサムピアノのパーカッションみたいな演奏、サックスソロ、そこに重なってくる上昇していくピアノ…。よくぞこれだけ音楽を自在に操れるものだと感動してしまいます。フリージャズには到達できなかった、西洋音楽を全て引き受けた上での新しい音楽のあり方としてのフリー・インプロヴィゼーション、その最高のパフォーマンスがここにあるんじゃないかと。
 これは、死ぬまでには絶対に一度は聴いておくべき音楽なんじゃないかと思います。こんなすごい音楽、10年に1度出会えるかどうかというレベルなんじゃないかと。フリーというのは崩れてしまうと本当にダメな音楽になってしまうので、これは奇跡の瞬間を捉えた歴史的録音だと思います。


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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです(ノ^-^)ノ
音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中…
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