バルバラの有名曲が入ってる割合は、『Barbara Chante Barbara』よりこっちの方が多いかも。「la mal de vivre」(孤独のスケッチ)、「Si la photo est bonne」(報道写真)、「Septembre」(美しい9月)、「La Solitide」、「Göttingen」(パリとゲッチンゲン)など、これらシャンソンの大名曲がこのアルバムに入ってるんですよ、凄すぎる、信じられない。
曲とアレンジで好きなのは、「Le mal de vivre」。この時代のシャンソンのいい所はクラシック歌曲の表現力を残している所で、デュナーミクもテンポも緩急自在です。英米ポピュラー音楽が全盛になってから失われてしまった「音楽を歌わせる」という技術が、戦後からしばらくのシャンソンには残ってたんですね。これが失われたのは悲しい。8ビートのドラムは西洋の軽音楽をダメにしたよなあ…。