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Category: アート・本・映画 etc. > 本(音楽)   Tags: ---

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書籍『一台の黒いピアノ… 未完の回想』 バルバラ著、小沢君江訳

Ichidai no Kuroi Piano_Barbara シャンソン歌手バルバラが残した未完の自伝です。歌が歌えなくなり、どこかで余命を感じ、出版社と約束したんですが、書いている途中で自宅でひとり寂しく死んでしまったそうです(・_・、)。この本、シャンソンが好きな人なら読まないわけにはいかない1冊じゃないかと。衝撃の内容でした。

 とにかく壮観だったのは、歌手になってやっていけるようになるまで。バルバラはユダヤ人なので、第2次世界大戦だった幼少時の生活の厳しさが凄かったです。電車が途中で止まって、ナチの検問にあって、バルバラを含めた乗客は4日間電車の中で過ごした、とか。これが本当に現代の話なのか。戦争だけはやっちゃいけないと思うなあ。
 そして、10歳のときから数年続いた父親との近親相姦。これが彼女の一生を支配するほどのトラウマになっていたのが、この自伝にもにじみ出ているようでした。
 歌を始めてからも、食えずに街角で娼婦をしようとしたり、チンピラに国境を越えてパリに連れ帰って貰ったり、もうギリギリの生活。食えない時のダンサーやミュージシャンや役者って、どこの国もこんな感じなんだな、みたいな。才能があっても自殺しちゃう人が何人もいたり。

 こういう体験がことごとく歌になっていくんですね。創作ではなく、自分の体験を歌にするんですね。なるほど、彼女作った歌は心にズドンと来るものが多かったですが、なるほど実体験を語られればそりゃリアルだわ。。この自伝、けっこう淡々と書かれてるんですが、バルバラの書いた名曲が生まれたエピソードが書かれてる事が多いので、バルバラを聴いた事のある人だと面白さは倍増かも。それにしても、最後の方に完成させられなかった文章の断片が悲しい…。

 60年代以降の英米のポップス以降、大衆音楽は若者向け一辺倒になってしまいましたが、シャンソンのようなアダルトで知的な歌がどういう風に生まれたのかを知るにはもってこいの本でした!読みやすい本だし、まるで映画を観ているようで面白くもあるので、ぜひ一読をお勧めします!

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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