
1980年代後半に活躍したアイドル・
斉藤由貴さんのベスト盤です!シングルAB面をコンプリートした2枚組CDで、僕みたいなニワカなファンにとっては、これさえあればあとは何にもいらないナイスな内容でした!
斉藤由貴さんがアイドル歌手として活躍した頃、僕は中学~高校生ぐらい。ピンク・レディーやAKBといった小学生もターゲットに入れたアイドルと違って、中高生を主ターゲットにしたアイドルに思えました。僕はアイドルにはあまり夢中にならなかった方でしたが、斉藤さんは印象に残っていました。80年代って今では考えられないぐらい、テレビでも街中でも流行歌が流れていましたから、プッシュされたタレントや流行歌は嫌でも目や耳に入ってきたんですよね。70年代はもっとちゃんと歌があった時代でしたが、80年代は歌ではなくてアイドルの人となりを売りに来ていた時代でしたし。
当時の斉藤さんの印象は、めっちゃくちゃ可愛い!これに尽きました。松田聖子さんみたいに「新曲、買ってください!」と押しつけてくる事がなく、シャイな感じがまた良かった!漫画雑誌のグラビアを見て恋してしまった事が僕は10回ぐらいありますが、斉藤さんは間違いなくそのひとりでした。
でも斉藤さんにはもうひとつ印象的な事がありまして…
派手に歌が下手だった(^^;)。声なんてまるで出ない、音程もスタジオでレコーディングされた曲ですら派手に外すほど。特にデビュー直後のシングル「卒業」「白い炎」「情熱」といった曲は、歌ゆえに聴いてられない状況(;´∀`)。だから、僕にとっての
斉藤由貴さんは、歌を聴く人ではなくて、週刊誌のグラビアや駅の広告で見かけて「可愛いな」と思う人でした。

そんな僕が、はじめて斉藤由貴さんの曲で「おっ?!」と思ったのが、86年発表の「土曜日のタマネギ」。何かのテレビCMで耳にしたんですよね。谷山浩子さん作詞で、弦とコーラスのみの伴奏、弦のピチカートが気持ちいい。ほんわかしていて、気持ち良かったんです。
次に
心に残った曲が、同86年発表「MAY」。谷山浩子さんの書いた詞がメチャクチャ良かった!!なぐさめの言葉は百も思いつくけれど どれも言えない
噴水の虹を見ているふりで「きれいね」とつぶやくだけ
いつも私 あなたを喜ばせたい なのに(中略)少しうつむいて微笑むだけ
だけど好きよ 好きよ好きよ誰よりも好きよ
世界が震えるほどに 気持ちはあるのにギクシャクしてしまう、その切なさが痛いほど伝わる曲でした。また、詞と曲想が実に合っていて切なさ倍増、「MAY」のサビは必聴です。。
というわけで、斉藤由貴さん、初期は松本隆&筒美京平のザ・大量生産歌謡曲を歌ってましたが、
谷山浩子さんが絡んだ86年「土曜日のタマネギ」あたりから、アイドル歌謡より一歩踏み込んだ曲を歌うようになっていった気がします。ちょっとシャイ、でも秘めた思いはある、みたいな女性の心情に魅力を感じるなあ(^^)。
斉藤さん、実生活では発覚しただけで3回不倫をしていますが、キャラ的に分かる気がします。不倫は犠牲者が出るので推奨する気はないですが、でも気持ちとしては分かるんですよね。斉藤さん、シャイでちょっとぽわんとしたところがあって、あまりものを考えないうえに、断れない人なんじゃないかな…な~んて思ったりして。理屈ばかりで説明しきれないハートで動く情の部分を持っていることが、女性の魅力でもあると思いますしね。不倫の深いところまでは考える事が出来ず、よく理解できていないまま心のままに行動してしまうフワッとした斉藤ワールド、魅力的でした。
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