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Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

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『ジョン・海山・ネプチューン with 荒川バンド / バンブー』

JohnKaizanNeptune_Bamboo.jpg 80年発表、カリフォルニア出身の都山流尺八奏者・ジョン海山ネプチューンさんのサードアルバムです。79年デビューで80年に早くもサードアルバム発表、81年までに6枚のアルバムを出してしまうのだから、デビューしてすぐの大ブレイクだったんですね(^^)。。ちなみにこのアルバム、文化庁芸術祭優秀賞というものを獲得したそうです。

 音楽は完全にクロスオーヴァー/フュージョンでした。そこに本当にちょっとだけ(尺八や琵琶が使われているというだけですが^^;)純邦楽が混ぜてあって、そんなわけで近いところでいえば、大野雄二さんが音楽を担当した映画『犬神家の一族』と同じ、みたいな。純邦楽が混ぜてあると言っても、4曲目「源氏」の無伴奏アドリブのパートでちょっとだけ尺八らしいゆりが出てくる以外は尺八の楽器特性なんてほぼ無視なので、尺八にサックスの代用以上の意味はないと感じてしまいました。カラオケ状態のオケトラックを作ってあとから尺八をダビングしたような完全に産業音楽仕様でしたしね(^^;)。

 というわけで、このアルバムの海山さんは担がれた神輿、音楽のイニシアチブは完全に荒川バンドが握っていました。荒川バンドは、サキソフォニストの荒川達彦さんをバンマスにしたジャズ/フュージョン系のバンドで、いつか紹介した松田優作主演映画『野獣死すべし』でも演奏してました…なるほど、ここで大野雄二さんの音楽と繋がるわけか。。その荒川バンドのブラスアレンジを含めたスコアが入魂の完成度!演奏も見事で、タイトなドラムも音楽のサウンドイメージを決定づけているジャズ・フュージョン調のエレピも見事!でした。これは荒川バンドのレコードですね。。

 このレコードのリリース元はファー・イースト。東芝の社内レーベルで、日本人ジャズを扱っていて、佐藤允彦さんや山下洋輔さんのアルバムをリリースしていました。というわけで、レーベルもやっぱりジョン海山ネプチューンさんの音楽をクロスオーヴァ―/フュージョンと見ていたんでしょうね。日本の大資本レコード会社が作ったジャズアルバムに面白いものなし、文化庁芸術祭優秀賞という響きから硬派でディープな尺八の音楽や演奏を期待すると肩透かしを食うこと必至。でも荒川バンドの作ったポップなクロスオーヴァーとして聴けばよく出来たアルバムと思いました。
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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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