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Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

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『Chick Corea / Now He Sings, Now He Sobs』

Chick Corea_Now He Sings Now He Sobs 今年(2021年)の2月、ジャズ・ピアニストのチック・コリアさんが他界してしまいました(-.-、)。僕にとっては大好きなところと大嫌いなところがある、なんとも位置づけの難しい人でしたが、ジャズ・ピアノを学ぶなら聴かずに済ますなんてわけにいかないピアニストである事は間違いなし。僕もずいぶん聴きました。これは1968年に発表された2枚目ののリーダー・アルバムで、ミロスラフ・ヴィトゥス(b)、ロイ・ヘインズ(dr) のピアノ・トリオ。今は原盤をブルーノートが買い取ったみたいですが、元々は「Solid State」というレーベルからのリリースでした。

 1曲目「Steps - What Was」のピアノのアドリブに、このアルバムでやっている事が要約されているんじゃないかと。超うまい、さすがジュリアード卒です。新主流派的というか、王道だけどバップではなくモードを通過した後のオーセンティックなジャズ、みたいなハービー・ハンコックとチック・コリアのふたりが60年代以降のジャズ・ピアノのスタンダードを作ったんだろうなと思わされる演奏でした。

 でも、ぜったいにはみ出さないし、デュナーミクはすごく狭いです。ピアニシモやフォルテシモという概念がないのではないかというほどに平ら…。さらに、良くも悪くもタッチが均質で使い分けられる音色が少ないので、表現がすごく狭いと感じてしまいました。以降のアメリカやヨーロッパのジャズ・ピアニストがみんなこういうこぎれいな演奏に追従したもんで、フュージョン以降みたいなある時代以降のジャズしか聴かない人だと、これでも表現が狭い演奏と思えないかも知れません。でもクラシックや西アジアの民族音楽やそれ以前のジャズを知っていると…ね。

 というわけで、いま聴くと演奏も音楽もステレオタイプすぎて刺激が足りなく感じなくもありませんでしたが、オーセンティックなジャズを演奏するチック・コリアを聴くならこれじゃないかと。ところがチック・コリアって色んなことをやる人で、ここで純ジャズ路線は一度おしまい。戻ってきたときも最前線をやるわけでなく「ジャズも出来るよ」ぐらいなことしかやらなかったので、極端に言えばこれがオーセンティックなジャズに本気で取り組んだ最初で最後のアルバムかも。ここからチック・コリアさんは色んなことをやって…その話はおいおい書いていこうかと(^^)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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