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Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

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『モップス / 雷舞』

Mops_Live.jpg 71年のモップスは素晴らしいです。スタジオ・アルバム『御意見無用』も素晴らしかったですが、このライブ盤は、はじめて聴いた時には「いやあ、日本のロックってこんなに凄かったのか」と本気で唸らされました。ヴォーカルが入っているとはいえギター、ベース、ドラムのスリーピース・バンドと言って構わないでしょうが、ここまで出来るスリーピース・バンドが洋楽を含めてどれだけいるだろうかというほどの素晴らしさ。

 その立役者は、ギターと作編曲を担当した星勝さんではないでしょうか。ゴールデンカップスがミッキー吉野の素晴らしさに支えられたバンドだったとしたら、モップスは星勝さんが凄かった。
 まず、ギターのプレイが素晴らしいです。ハードに太く歪ませた音でリードもコードも支えるエレキギターと言えば、マイク・ブルームフィールドやポール・コゾフやクリーム時代のエリック・クラプトンあたりを思い浮かべますが、もうあのへんと比べてもそん色なしです。黎明期の日本のロックバンドって、ブルース・クリエイションにしても乱魔堂にしてもギタリストに凄い人が多かったですが、その先陣を切ったのは星勝さんだったんじゃないかなあ。
 そして、素晴らしいバンドの演奏に耳を奪われがちですが、作曲とアレンジもまた素晴らしかったです。こういうブルース・ロックやアート・ロック系の音楽をするバンドって、英米のバンドですら曲や演奏はスリーコードだったりしますが、転調するわ展開するわで、音楽自体がしっかりしていました。これも、星勝さんがギタリストというだけでなく作曲やアレンジをきちんと学んでいたからなんでしょうね。星勝さんをはじめて僕が意識したのは、映画『うる星やつら2』の音楽なんですが、そこでは思いっきりドビュッシーな並行和音を使ってたんですよ。そういう人がアート・ロックをやったんだから、英米のバンド以上のものを作り上げたとしてもなんら不思議ではないんですよね。

 これも日本のロック界に燦然と輝く大名盤。ただ、70年代初頭の日本では、聴衆の方がこれに追い付けなかったのかも。都市部でクラブに行くような人ならついていけていたでしょうが、地方となると「ジュリーかっこいい!」ですらイケてる方だったでしょうからね。戦後の日本で、音楽や美術の世界で最先端や本物が受ける事は今も昔もあり得ない事なんでしょうね。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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