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Category: CD・レコード > 民族音楽・ワールド   Tags: ---

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『The Corries / A little of what you fancy』

Corries_A little of what you fancy エジンバラのレコード屋のおっちゃんに推薦されて買ったコリーズのアルバム『Strings and Things』に感動して、数日後のオフにまた同じ店に行って買ったのがこのCD。1973年発表のスタジオ録音アルバムです。

 これは『Scottish Love Songs』や『Strings and Things』よりも、アメリカの50~60年代のフォークミュージックみたいな、ギターをストロークしたりアルペジオしたりしてリュート形式の歌を歌う曲の比率が多めでした。「The news from Moidart」なんて、まるでカウボーイソングでしたし。それが悪いというわけじゃないけど、スコットランド的なものを求めていた当時の僕には、そういう曲はちょっと物足りなかったです。とはいえ、12曲中8曲がトラディショナルなので、その「スコットランド的」というやつだって僕が勝手に思ってるだけのものなんでしょうけどね(^^;)。

 そんな中で面白かったのは、酒場の楽しいダンス音楽みたいな曲が入っていたり(#5, #9)、弦楽器2本の巧みなインスト曲が入っていたり(#8)、これがケルト系というやつかな、な~んて曲が入っていた事でした。長調の曲でサビだけ7度を短7に落とす曲があって(#3「The collierladdie」)、こういうのって理屈じゃなくて感覚でやるんでしょうが、こういう所にケルト文化の残滓を感じたりして。

 ケルトと言えば…ヨーロッパはもともとケルト文化優勢だったそうですが、そこにゲルマンがどんどん入ってきてケルト人はどんどん北に追いやられてグレートブリテン島に移住。その後もゲルマン系国家の人たちがどんどん入ってきてさらに北に追われて、最終的にケルトはスコットランドやアイルランドの一部にわずかに残っただけになってしまったんだそうで。今、ヨーロッパから消滅したケルトといって何を示すかは難しいところですが、言語系統としてケルト語系統のものとしてはアイルランド語やスコットランド語やコーンウォール語がそうで、グレートブリテン島のマイノリティ文化の一部にその名残があるのかも。まあ僕の勝手な思い込みかも知れませんが、コリーズが演奏するトラッド・フォークにはちょくちょく「お?これはケルト文化の残り香か?」なんて思うものが出てきたりして。

 いま考えたら、エジンバラではもっと色んなスコットランドの音楽を紹介してもらえばよかったな。民間の音楽じゃなくて、古楽の方を深く漁っちゃったんですよね。でも、ギャラがをみんなCDや本を買うのに使っちゃったあの頃が、いちばん楽しかった気がするなあ。このアルバムは古き良き美しいトラッドじゃなくて、今も歌われている楽しいフォークミュージックという感じでした。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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