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Category: CD・レコード > サントラ etc.   Tags: ---

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『武満徹 映画音楽② 篠田正浩監督作品篇』

Takemitsu_EigaOngaku-2.jpg 黒澤映画「」での武満さんの音楽にガックリきた僕でしたが、武満さんの映画音楽がどれも商売モードの手抜き仕事になるかというととんでもない、すばらしすぎる映画音楽を大量に残しています。武満さんが映画音楽でオリジナリティあふれる音楽を作り続けたから、ある時代の邦画がやたらに芸術性の高いものになったとすら思うほど。これはオリジナル・サウンドトラックから作った武満さんの映画音楽シリーズの第2集で、篠田正浩監督の映画サントラをコレクションしたものです。

 僕はこのシリーズを6枚全部持ってるんですが、この第2集はどの映画音楽も外れなし、6枚のうちひとつだけ買うならこれがいちばんオススメです(^^)。そういう所から判断しても、やっぱり武満さんを作家として認めて信頼した上で、音楽の発注をした一番の人って、篠田監督だと思うんですよね。だって、音楽がぜんぜん妥協してないですから。「化石の森」「沈黙」「美しさと悲しみも」「暗殺」…映画タイトルからしてすでに面白そうな予感しかしませんが、観た映画に関しては実際にどの映画も素晴らしかったです!ジャズや純邦楽など、武満さん本人が知らない音楽の勉強と、独創性の塊のような実験性が融合したようなところに、武満さんの映画音楽があるように感じます。お仕事で作曲するという意識は低く、絵と音と本を合わせて映画を作るという、自分自身がクリエイターであるという意識が強かったんじゃないかなあ。

 60年代から70年代の日本映画の一部って(特にモノクロ映画)、とんでもなくハイクオリティなものの宝庫だと感じています。その辺のハリウッド映画なんかじゃ足元にも及ばない傑作ぞろい。その理由のひとつに、音楽があるんじゃないかと思うんですよね。楽天主義で資本主義で大量生産システムのアメリカ映画では絶対に作れないような、作家主義で文芸的でかつ芸術志向の強い映画の宝庫。音楽を武満徹さんレベルの作曲家が書いてるんだから、そりゃレベルも高くなりますよね。武満さんの映画音楽サントラの中で特に好きな1枚、僕の青春はこういう音と一緒にあった気がします(^^)。ただし…篠田正浩監督作品集にするなら、なんで「心中天網島」のサントラを入れてくれなかったんだろう、あれこそ武満映画音楽の最高峰だろうに…。素晴らしいCDですが、そこだけが唯一心残りでした。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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