ファイブスポットでの双頭バンドと同じ1961年に吹き込まれた、ブッカー・リトルとエリック・ドルフィーの共演作です。録音日が3/17と4/4ということは、ファイブスポットのセッションよりこのレコーディングの方が早いんですね。メンバーは、Booker Little (tp), Julian Priester (tb), Eric Dolphy (a.sax, b-cl, fl), Don Friedman (p), Art Davis, Ron Carter (b), Max Roach (dr) 、3管でした。ドルフィーとリトルはもちろん、僕の好きなドン・フリードマンやマックス・ローチも参加してる!そうそう、ブッカー・リトルって、たぶんマックス・ローチのバンドへ参加して名をあげたんですよね(^^)。
僕はたぶんモダンジャズが大好きです。でも何でも好きというわけではなく、モダンジャズの定型に収まってるのに「なんだよ、またこれか」と思うものと「うおお、カッコいい!」と思うものに分かれるから不思議です。自分でもその境が何なのかよく分からないんですが、このアルバムは後者。このアルバム、語法は定型かもしれませんが、楽曲が工夫して書かれていて、そこが素晴らしかったです。2曲目の「Strength And Sanity」なんて、3管のアンサンブルだけで引っ張って、ブローイングコーラス突入直前でようやくピアノが入って…みたいに、かなり工夫がありました。3曲目の「Quiet, Please」は曲中で何度もテンポチェンジして緩急自在でカッコいい!!このぐらい曲に工夫が凝らしてあると、さすがに「なんだまたこれか」にならないですね、これは単なるジャム・セッションなんてアルバムではありませんでした、素晴らしい!!