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書籍『Diatonic Major and Minor Scales』 Andrés Segovia

Diatonic Scales Segovia 「マルムスティーンのギターソロを聴いていると、まるでクラシックギターのスケール練習だと思う事がある」な~んてことを書いてしまいましたが、その時に思い浮かべたスケール練習というのがこれ、クラシック・ギターの大御所セゴビアの書いたスケール練習本です。クラシック・ギターの世界では「セゴビアのスケール」なんて言われてるみたいで、僕はクラシック・ギターでのスケールに特化した練習はこれでしました。

 有名な本なのでクラシック・ギターの人は知っているでしょうが、問題はそれ以外のジャンルのギタリスト。たぶん、クラシック・ギターでこういう固定ドでギターの指板を組織化したスケール練習メソッドってお目にかかれないと思うんですよ。少なくとも僕は目にしたことがないですが、しかしこれがムッチャクチャ有用なのです!少なくとも僕にとっては刮目させられた2つの利点があって、ひとつは固定ドで指板全体を組織化して見渡せるようになったこと、もうひとつはどこでポジション移動をするか。

 後者に関して言うと、たとえばジャズやフラメンコのギター教本だと、けっこう上級のものに行ってもルート音を基準に、スケールに応じた位置関係が示されてますよね。ジャズギターは「ずらせばオッケー」、フラメンコはクラシックみたいに組織化してあるんですが、長が変わるとカポで対応して同じ組織を使う。こういうやり方をするので、ギター上でバスとメロディと和声のアンサンブルを完成させたように書かれた曲に対しては非力。
 もし仮にジャズギターのあのダイアグラムでC Major を5弦3フレットを起点に上方展開して弾くと(つまり2‐5フレット、指が長い人なら3-7フレット)、オクターヴ分を弾ききることが出来ずにラで終わります。ではあとふたつのシとドは1弦を伝って弾くのか?いや、もっと早い段階でポジションを変えてないといけないんですよね。こういった固定ド&ポジション移動の絶対組織は、僕は他のギター音楽では学ぶ事が出来ず、クラシックではじめて知ることが出来ました。少なくとも僕は、指や弦をどこでどのように入れ替えるか、これはクラシック・ギターに手を出してなかったら一生身につかなかった気がします。

 というわけで、とある仕事で共演させていただいたクラシック・ギタリストの方から教えてもらって、速攻で買ったのがこのセゴビアのスケール本でした。朝と夜に1回ずつ、毎日この本を最初から最後まで演奏していたなあ。途中からは、この組織の上でジャズのツーファイブモーションも演奏できるようにと工夫して、5度圏に応じてリディアン→エオリアン→オルタード…みたいな練習に切り替えていきました…ギタリストか俺は。

 この運指が最善ではないと思います。でも最初の基準はやっぱり作る必要があって、その基準は王道から始めておくのが無難。もっと合理的に行ける所は自分でマイナーチェンジすればいいわけで、なるほど固定ドのスケールの場合はこうやって体に叩き込めばいいのかと学ぶだけでも大進歩じゃないかと。メジャーとマイナーが入ってしまえば、あとはその変化でかなりのところまで対応できますしね。本当のギター音楽を目指すなら練習したことがないなんてありえないレベルの超重要メソッド、ロックでもジャズでも西洋音楽のギターを弾いているなら、やったことのない人は速攻で買って明日から練習しましょう!な~んて書いてたらまた自分でも練習したくなってきたぞ。。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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