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Category: CD・レコード > 民族音楽・ワールド   Tags: ---

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『ハンガリー 農村ジプシーの音楽』(世界民族音楽大集成)

Hungary NousonGipsy no ongaku キングレコードの民族音楽大集成シリーズの74巻、ハンガリーの農村ジプシーの音楽です。1964年の現地録音、小泉文夫さんのチームの録音。さすが小泉さん、このCDの解説が素晴らしかったです!

 この録音がされた1964年、ハンガリーには30~40万人のジプシーがいて、そのうちの1割は音楽を職業にしていたんだそうです。いやいや、人口の1割が音楽家ってすごすぎないか…。ハンガリーの音楽というととにかくジプシーのものばかり耳に入りますが、この国は音楽というとジプシーがやるものなんでしょうね、江戸時代の日本で公に音楽をやる人が僧侶か幕府指定の音楽所子弟の家に所属する人に特定されていたようなものかな?(あれ、浄瑠璃ってどういう社会階層に入るんだろう…。)でもって、ハンガリーのジプシーには定住してハンガリーに溶け込んでいる都会ジプシーと、ハンガリーの農村社会に溶け込まずに村はずれにテントを張って棲んでいる農村ジプシーという2種類がいたんだそうで。このCDに収録されているのは、後者の農村ジプシーの音楽でした。

Hungary_Map.gif 無伴奏、フラメンコのような独特のこぶしを利かせた歌い回しと発声、エキゾチックな旋法…マジで思いっきりジプシーっぽい音楽でした。これはカッコいい、なるほど音楽の民であるだけの事はありました。

 音楽は2種類に分かれていて、ひとつは自由リズムのゆっくりした叙情歌「ロキギ-リLokigili」または「ハルガトーHallgato」と呼ばれるもの。もうひとつは、踊り歌で「ケリマスキギリKhelimaskigili」または「パットゴーシュPattogos」と呼ばれるもの。どちらもうまいんですが、エンターテイメントな感じはしなくて、まるで儀礼音楽のような、自分たちのためにやっているように感じる響きでした。お客さんに合わせるんじゃなくて、自分たちにとって素晴らしいものをやっている音楽って魅力が全然違うなあ。。

 東欧に住んでいるジプシーの音楽の録音っていっぱいありますが、ハンガリーの農村ジプシーの録音はレアなんだそうです。音楽も素晴らしかったし、これはおすすめの1枚ですが、今ではちょっと手に入れにくいかも。民族音楽、フリージャズ、現代音楽のレコードって、欲しい時に買っておかないと手に入らなくなりがちなんですよね。。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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