
観たかどうかはともかく、日本人なら爺さんから小学生まで「
ガンダム」という言葉を知らない人はいないんじゃないかと。僕が小学生のころに超がつくほどの大ヒットを飛ばしたロボット・アニメです!当時はほとんど社会現象でしたね。
最初の喰いつきは悪かったです。ガンダムが放送される直前までやっていたロボットアニメというと、「マジンガーZ」「コンバトラーV」「ライディーン」など、かなり幼児向け。
「あしたのジョー」と出会った瞬間に
ウルトラマンや幼児向けアニメから卒業してしまった僕にとって、ガンダムは幼児向けロボットアニメの亜種にしか思えず、親友が僕に薦めてくれても「まだロボットアニメなんて見てんの?」と言いかえす始末でした。
こういう僕の態度が変わったのは、ガンダムを観ないと仲間外れにされるほどの大ブームになってから。いわば付き合いで嫌々ながら観始めたんですが、いざ見てみるとこれが面白くて夢中になったのでした!
プラモデルが社会現象を巻き起こしたぐらいでしたから、もちろんロボットにも熱狂しました。でもそれ以上に
惹きつけられたのが兵站のリアルな描写でした。たとえば、それまでのロボットアニメやファースト以外のガンダムで何度か見かけたのは、敵軍が奇襲してくると「よし、出撃だ」とか言ってパイロットの独断で出撃できたりしちゃう、そういうシーン。でもファーストガンダムは違いました。戦艦が航行するためには乗務員のための塩が足りず、どこかで塩の補給をしないといけない。スペア・パイロットの養成を急がないといけない。故障した民間機のふりをして、戦争条約にのっとって給油を受ける口上で敵戦艦に乗り込んでスパイと接触…それまでのロボットアニメではとうてい見た事のない描写で、このリアルさにのめり込みました。
壮大な物語にも惹きつけられました。それまでのロボットアニメは一話完結だったんですが、ガンダムは全話を通しての大きな物語。そこには民間人が死んでいく悲劇、腐敗した政府、悲しき職業軍人のドラマ…さまざまな物語が大きな流れとともに語られていました。こういう大河ドラマ調のアニメって、ガンダム以前だと「アルプスの少女ハイジ」とか「母をたずねて三千里」あたりの高畑勲さんや
宮崎駿さんのアニメぐらいでしか見た記憶がなく、それを男の子好みの戦記物でやってくれたもんだから、面白く感じて当然だったかも。
とはいえ、テレビ版のガンダムは、子どもの頃の僕が観てもガキくさく感じた所もありました。敵戦艦の窓の形が悪魔みたいなシルエットをしていたりね(^^;)。また、バンクフィルムで引っ張るシーンが多くて、そこもけっこう萎えました。毎週、ガンダムのドッキング訓練という同じフィルムを繰り返し観させられたり。子ども心に、「これは超合金やプラモデルを売りたいんだな」と察してしまったほどにしつこかったなあ、あれ(^^;)。
というわけで、たしかに思いっきりハマったクチなのですが、本当にガンダムにのめり込んだのは、このテレビシリーズをまとめた映画3部作が出てから。映画3部作に関しては、また次回!
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