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Category: CD・レコード > ロック・ポップス   Tags: ---

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『Boz Scaggs / Silk Degrees』

Boz Scaggs Silk Degrees AOR のシンガーソングライターと言えば、クリストファー・クロスよりこの人の方が有名かも。ボズ・スキャッグスです!これは名曲「We're all alone(二人だけ)」が入った1976年発表の7枚目のアルバムで、AORの大名盤というふれこみで聴いた1枚でした。

 僕はこのアルバムをLPで持ってるんですが、始まってしばらくはあまりに普通すぎて、退屈しちゃいました(^^;)。でもA面ラストのクロスオーバーなサウンドとアレンジが光る「Harbor Lights」で「おっ?!」となり、その詞を聴くに至って完全に引きずり込まれました。

Son of a Tokyo Rose. I was bound to wander from home
東京ローズを母に持つ俺は、生まれついての放浪者…


 そして、ニューソウル調のファンクさとAORの都会さを併せを持つB面1曲目「Low Down」は、執拗に繰り返すフェンダーベースとカウンターを取るストリングスの対比にしびれました。
 さらに、アルバム最後に流れる「We're all alone」は、AOR を代表する文句なしの大名曲。ポップスの作曲にクリシェがどれだけ効果があるかを思い知らされました。この曲も詞がいい…。

Outside the rain begins and it may never end
表で降り始めた雨はやみそうにない


 抽象的な言葉ではなく、こういう具体的な現実の描写から始めると、詩って一気にリアるに感じる気がして、僕は引き込まれやすくなるみたい。そして、日常のどこを切り抜くかという所にセンスを感じます。この日常の切り取り方の背景にあるのがまさに「アダルト・コンテンポラリー」なんでしょうね…。

 AOR の代名詞のようなボズ・スキャッグスさんですが、元々はスティーヴ・ミラー・バンドのギタリストで、このアルバム以前はブルースロックやR&B 調の音楽をやっていたそうです。そのラフな感じはたしかに残っていて、A面のほとんどで「普通だな」と感じたり、実は「We're all alone」もよく聴くと音痴だったりするのも、そういう出自が理由かも。だから後期ドゥ―ビー・ブラザーズみたいなとんでもない完成度のAOR ではないんですが、でも都会的で大人向けというAOR的なるもののツボは見事にとらえていたと思いました。今も僕がよく聴くのは上に書いた3曲だけなんですが、この3曲が曲・アレンジ・詞ともにとてつもない素晴らしさ。すばらしい歌だと思っています。これは推薦!

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Comments
そんなにこのみの人じゃないんですが 
LOW DOWNのイントロは大盛り丼飯三杯はイケます(^^)
Re: そんなにこのみの人じゃないんですが 
ボネ太郎さん、書き込みありがとうございます。

「Low Down」、いいですよね、僕も大好きです!
このアルバムは大好きですが、今でも聴くのは「Low Down」含めて3曲だけだったりします(^^;)。
 
Boz Scaggs は、70年代半ばの「アメリカの田舎もん」という雰囲気の頃が結構好きでした。音楽が良かったというより、自分の青春時代に聞いた思い出補正300%ですが。

Harbor Lightsは、彼の曲で一番好きで、
BachBachさんが引用してくれた最初の1行と、ローズのアルペジオだけで泣けました。
大学時代、午前1時から午前3時(就寝時間)は、ほとんどこの曲をリピートしていたのでは。
Re: タイトルなし 
AKISSH さん、書き込みありがとうございます!

僕はこのアルバムしかボズさんのアルバムを聴いてないのです。アメリカの田舎もんみたいな時代があったのですね。それがスティーヴ・ミラー・バンドの頃と繋がるのかな?

ハーバーライト、音楽もアレンジもプレイも詞も本当に素晴らしいですよね。僕が東京ローズの意味を知ったのはこの歌ででした。

寒くなってきました、どうぞお体には気をつけてくださいね。
Re: タイトルなし 
そして今、「We're All Alone」をまた聞いて、涙が出そうになってます。。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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