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Category: アート・本・映画 etc. > 本(音楽)   Tags: ---

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書籍『遠方より無へ』 三善晃

MiyosiAkira_Enpou yori mu he 三善晃さんが書いたエッセイです。僕は、三善さんの音楽をもっと理解出来たらと思ってこの本を手にしました。ほとんどのエッセイが音楽に関する事なんですが、実際の作曲技法とかの追及はほとんどなくって、本当にエッセイ本でした。

 作曲家の武満徹さんのエッセイなんかもそうですが、戦後の50年代~60年代を生きた日本人作曲家の人のエッセイって、表現が曖昧で詩的です。たとえば、「○○さんのピアノの音は、果実の種のように芯に向かって集中する」とか、そういう表現をするんです。音楽家なら、そういう抽象的で主観的な表現は避けそうなものなのに、この時代の作曲家はこういう表現を好む人が多い印象をうけます。これって、同世代の日本の文壇の傾向と関わりがあるんでしょうか。考えてみれば、日本の詩や文学も、こういう主観的でどうとでも取る事が出来るようなあいまいな表現を好みますよね。ジャンルを超えた人の対談とかで、詩人や小説家が「○○さんって、どこか霧の先を行く人という印象があるんです」みたいにいう事がありますよね、僕はああいうのは、分かってない人の逃げ口上に聴こえてしまうので、ちょっと苦手なのです。。
 一方で、やっぱり大作曲家だなと思う所もありました。武満さんの曲「地平線のドーリア」を、ひと言で「ドミナントがある」なんて表現してしまうところは、言われた瞬間に、ああなるほど…という感じでした。同じ事が、古典派音楽への憧れ、ストラヴィンスキー評などの中に感じる事が出来ました。ディープな音楽論にしないのは、あくまで作曲や音楽を学んでいない人でも読めるようにしているから、という面もあるんでしょう。
 
というわけで、三善先生の音楽を学びたいという人が読んでも、肩透かしかも。でも、あの時代の日本人作曲家に共通している空気感が伝わってくるところは当時の時代思潮が感じられて、なかなか貴重な体験が出来た本でした。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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