『ジョエル・レアンドル & 沢井一恵 / オーガニック・ミネラル』

EXIP0307.jpg 前の記事でボロクソに書いてしまった沢井一恵さんですが、これまた前の記事で書いたように素晴らしい邦楽器奏者であり、また芸術的な基準から純邦楽のコンテンポラリー化を取り組んでいるという素晴らしいアーティストなのです。で、その好例がこの1枚。このCD、素晴らしすぎます。

 パートナーは、ジョエル・レアンドルというフランス系のコントラバス奏者。この人がまた素晴らしくって、クラシックから現代音楽から即興から、なんでも演奏できてしまうというミュージシャン。それも、器用にポップスでも何でもやるという商売演奏家じゃなくって、芸術音楽に突き進んでいるところがカッコいい。沢井一恵さんもそういうタイプの人だと思うので、多分馬があったんじゃないかと思うのです。で、このCDでは(たぶん)即興演奏でデュオしてます。これが前の記事で書いたバッハのアレとは大違い、素晴らしすぎます!沢井さん寄りの聴き方をすれば、箏の良い面(あの繊細な音とか、駒を自在に動かせるという箏独特の楽器構造を活かした独特のサウンドを作り出したアルペジオとか)を存分に活かしたうえで、純邦楽という狭い枠から飛び出して芸術音楽を成立させている!同じことはレアンドルさんにも言えて、それこそバッハなんかを演奏させたらべらぼうにうまいんだろうな…という事は分かるのですが、時としてかなりアヴァンギャルドなところにまで踏み込んで行ってます。かっこいい!!これですよ、音楽というものは。

 演奏の凄まじさといい、芸術音楽的な切り口といい、文句なしの大傑作だと思います!惜しむらくは…フランスのマイナーレーベルから発売されたCDで、日本の代理店もビショップレコーズという小さそうな所なので、手に入れにくい(T_T)。逆に言うと、これぐらいに先鋭的な音楽を輸入できるというのは、小さい会社だからこそなのかもしれませんね。メジャー会社みたいに「1枚当たりの採算が****円を下回る事業は判を押さない」みたいなやり方をしていたら、芸術音楽なんて、今はもう日本では聞くことが出来ないのかも知れません。手に入れるのは難しいかもしれませんが、普通にしてたらまず聴く事のできないような正真正銘の芸術音楽、しかも大傑作ですので、もし見かける事があったら是非!!
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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです(ノ^-^)ノ
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ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中…
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