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Category: CD・レコード > ロック・ポップス   Tags: ---

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『The Allman Brothers Band / Eat a Peach』

Allman Brothers Band Eat a Peach 71年発表のアルバム『At Fillmore East』の大ブレイクで一躍スターダムにのしあがったオールマン・ブラザーズ・バンドですが、同年10月にリーダーのデュアン・オールマンがバイク事故で死亡。うわあ、アメリカン・ドリームをつかんだ直後に死んだのか、ついてないですね…。これでバンドも解散かと思いきや、残されたメンバーが一致団結してバンドは存続。翌72年にリリースされたアルバムが『イート・ア・ピーチ』です。これも『At Fillmore East』と同じ2枚組、アルバムの半分がフィルモアのライブ、他はデュアン・オールマン存命時と亡き後それぞれのスタジオ録音でした。

 71~72年のオールマン・ブラザース・バンドの印象は、スワンプ・ロックとサンタナ的なテクニカルなブルースロックの真ん中のジャム・セッションです。このアルバムはその典型で、仮に曲を作ってもシンプルなリードシートだけ作ってあとはアドリブ、みたいな。これがすべてで、良さも悪さもすべてここに還元できるんじゃないかと。

 良さは、さすがにスタジオ・ミュージシャン級のプレイヤーが多いのでうまい!デュアン・オールマンがいない分だけ前作には劣りますが、それでも全員うまいので美技を安心して楽しめました。デュアン不在でもディッキー・ベッツさんのスライド・ギターだって相当なレベルと感じました。グレッグ・オールマンさんはピアノよりオルガンを弾いた時の方が好きでした。音楽が泥臭いので、少しでもモダンなムードになる楽器の方が心地よく感じるのかも。

 良くないのは、なんでもアドリブで対応しようとするもんで、転調とかアンサンブルとか、そういう凝った事は一切出来ない、みたいな。すべて個人技頼りで大味なんですよね。B面とD面に入っていた「マウンテン・ジャム」なんてその典型で、シンプルなコードの上でアドリブソロを回すだけでした。いま聴くと「同じビートとワンスケールで20分も30分も続けるミュージシャン同士のお遊びを人に聴かせるのか」みたいに感じてしまった僕の感性は、いたって普通じゃないかと(^^;)。

 聞いた話では、アメリカ南部ってブルースでもカントリーでもジャズでもロックでも、スタジオ級の人でも楽譜を読めない人がざらにいるんだそうです。アメリカ南部の音楽の大味さの根底にあるものって、意外とこれなんじゃないかと。僕がこのアルバムで一番好きなのは、デュアンさんとディッキー・ベッツのアコースティック・ギターだけのインスト・デュオで、手の込んだことをやろうと思えば素晴らしい事が出来ちゃうのでした。でもやらない…それがアメリカ南部の伝統というやつなんでしょう(^^)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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