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『John Coltrane / "Live" at the Village Vanguard 11-02-1961』

John Coltrane Live at the Village Vanguard 11-02-1961 エリック・ドルフィー在籍時のコルトレーン・コンボの61年ヴィレッジ・バンガード・セッション、次は2日目となる11/2のライブ録音、これは11/1とは違ってCD2枚組です!メンバーは、コルトレーン (ts,ss)、ドルフィー (as,b-cl)、マッコイ・タイナー (p)、レジー・ワークマン or ジミー・ギャリソン (b)、エルヴィン・ジョーンズ or ロイ・ヘインズ (dr)。曲によってゲストが入るものもありました。ちなみに、Disc1に収録されている3曲のうち、「Softly As In A Morning Sunrise」と「Softly As In A Morning Sunrise」は、1枚物としてリリースされていた『"Live" at the Village Vanguard』にも収録されています。

 ディスク1は3曲。曲は違えど、すべてテーマが終わったら似たようなコード・プログレッションの上で延々とアドリブという音楽なので、演奏の出来が価値のすべてじゃないかと。1~2曲目はマッタリ気味の演奏だったので、もう手放してもいいと思ったんですが、3曲目が凄かった。面白かったのは、1曲目「Chasin' Another Trane」と3曲目「Chasin' the Trane」はほとんど同じ曲なんですが(テーマのメロディが違うぐらいでプログレッションは同じ)、3曲目はすごいと感じました。演奏が違うのはもちろんですが、同日の演奏で何故そこまで印象が違うんだろうかと思ったら、編成自体が違いました。1曲目はドルフィーとマッコイ参加のクインテットで、ベースとドラムがレジー・ワークマンとロイ・ヘインズ。一方の3曲目はトレーンとギャリソンとエルヴィンのトリオ。アドリブでブイブイと突っ走るならギャリソン&エルヴィンは最強のリズム隊という事なんでしょう。頭の中でトレーンのソロを間引いて鳴らしてみましたが、このリズムセクションの勢いが凄いんですよ。。あと、そうやってガシガシ行くなら、成立している以上のものは付け足さない方が良いという事かも。トリオで成立してしまってるんだから、ピアノも2本目のサックスも蛇足になってしまう、みたいな。それにしてもドルフィーやマッコイが邪魔と感じてしまうトリオってすごい。。

 ディスク2は、曲ごとにいろいろな工夫があって、曲自体が面白かったです。この時期のコルトレーンはモード調の曲でひたすらアドリブしまくるアルバムのオンパレードで、演奏は凄いけどなにも全部聞く必要はないと思うんですが、こうやって楽曲自体に仕掛けをしてくれるとやっぱり楽しいです。ディスク2はいいなあ(^^)。
 1曲目「India」はタンブーラみたいなドローンの音がずっと入っていて(クレジットによるとアーメッド・アブドゥル・マリク演奏のウード)、曲想もインド音楽的。音階即興の音楽という意味では、モダン・ジャズとインド古典芸術音楽は相性がいいんでしょうね(^^)。
 切れ目なくつながる2曲目「Spiritual」は、マイナーペンタのブルース・フィーリングな曲。なるほど、この時期のトレーンは7音階とそのモードでのアドリブだけじゃなく、色んな音階や音楽のうえでアドリブできるようになる事を考えていたのかも。この曲はドルフィーのバスクラ・ソロが面白かったです。なるほど、こうやって短いブローを発展させるだけでもカッコよく出来るんだな。と思ったら、続くトレーンのソプラノサックスのフレーズが超高速。やっぱりコルトレーンの高速プレイはそれだけで金が取れるな、すごい。。
 3曲目「グリーンスリーヴス」は、若い頃に聴いた時は、この曲をジャズでやるだけで面白いと思ったものでした。またこれがいい演奏なんですよ、特にマッコイ・タイナーがいい(^^)。
 4曲目「Impressions」は、マイルスデイヴィス「So What」系のツーコードだけで進行させるモード上でアドリブ熱く演奏する曲で、この頃のコルトレーンが良く演奏してました。曲はシンプルなので演奏するだけなら簡単、問題はどれだけ熱く即興できるかだと思うんですが、これはいいテイクだ!コルトレーンが即興を始めるとマッコイが伴奏をやめちゃうのもいい(^^)。これ、ライブで聴いたらぶっ飛ぶだろうなあ。ドルフィーのソロもとんでもない凄さ。ギャリソンのピチカートとエルヴィンのドラミングのグルーヴが凄い!う~んこれは名演だ。。

 というわけで、11月2日のヴァンガード・セッションは1日目より確実に上。特にディスク1の3曲目とディスク2ぜんぶは売るわけにはいかない素晴らしい音楽、またCDの整理が進まない(^^;)。カッコよかったです!

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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