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Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

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『Duke Ellington / The Far East Suite』

Duke Ellington Far East Suite デューク・エリントンのビッグバンドは、世間的な代表曲が「A列車で行こう」だったりするので、僕的にはエンターテイメントで古いジャズという印象を持ってました。実際、『アット・ニューポート』『ポピュラー・エリントン』も、あるいは戦前の録音も、そういう傾向の強い音楽ではあって、若いころに聴いた時にはつまらないと思ってしまったのです(^^;)>。ところが、「エリントンは別格」「芸術性が高い」なんて言う人が結構いるのです。その言葉をきいて、活動期間が長いから芸術性の高い時代もあったのかな、と私は考えたわけです。ホーンの4コースのアレンジの技術は確かにジャズの歴史に大きな奇跡を残したものだったし、これだけの技術があれば、やろうと思えばアーティスティックな事も普通に出来るんだろうな、とは思いましたしね。このアルバムは、芸術性が高いという触れ込みで、期待して買った1枚でした。邦題「極東組曲」、1966年発表です。

 このアルバム、エリントンが西アジア、インド、日本を演奏力した時の、それぞれの国の印象を曲にして組曲化した一種のコンセプト・アルバムでした。1曲目は、たしかにアラビア音楽のマカームみたいな旋法を使ってるしね。最後のニッポンも、それっぽい旋律をクラが奏でるしね(^^)。
 僕的にいいなと思ったのはそこじゃなくて、アレンジの仕方がけっこうモダンだったところでした。カウント・ベイシー楽団にも言える事ですが、全員でトゥッティかましてドッカンバッカンやってばかりのビッグバンドなんて、60年代にはほとんどいなくなってたのかも。スモールコンボでの演奏を核にして、ここぞという時だけ綺麗にアンサンブルされたホーンセクションがオーケストレーションを作る、みたいな。このへんの時代になると、ギル・エヴァンスジョージ・ラッセルのビッグバンドもデビューしていたので、若い世代からの影響もあったのかも知れませんね。

 ただ、技法の洗練はともかく、やってる事自体はやっぱりエンターテイメントに聴こえました。表面的に色んな音楽の要素を取り入れてるけど、それって旋法を取り込んだとかそういうレベルの話なのでね(^^;)。でもだから悪いというんじゃなくって、ジャズ風味なエキゾティカぐらいの感覚で聴けばかなり楽しかったです。ただ、これで僕の中で「エリントンはあくまでエンターテイメント音楽なんだ」という事になって、そういう音楽をあんまり求めてなかった若いころの僕の心はエリントンからほぼ離れてしまったのでした。そんな状況で起死回生のホームランが生まれまして…その話は次回に(^^)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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