
小学校低学年のころに読んだマンガです。一話完結の物語で、主人公は気弱ないじめられっ子中学生の魔太郎。この魔太郎が実は呪いの魔法を使える黒魔術師で、自分や自分の親に危害を加えた人間に呪いをかけ、復讐を果たします。
僕はこの漫画を小学生の頃に読んだきりですが、けっこう鮮明に覚えてるんですよね。たとえば、 コップヌードルというものが出て来たエピソードがありましたが、そんなことまで覚えてるほど。ちなみに子どもだった僕は商標権などのムズカシイ事情なんて分からなかったので、「カップヌードルの間違いじゃないの?それともこういうカップ麺もあるのかな、いやいやギャグのつもりかも…」なんて考えこんじゃったのでした(^^;)。
絵がけっこうグロテスク、作中に登場する怪奇屋の主人の顔なんて、はっきり言っ…(以下自粛)。でもつのだじろう
『恐怖新聞』みたいに、怖くて読めないというものではなかったです。そして、掲載紙が少年チャンピオンだった事もあり、少年漫画誌の中では対象年齢が高めと感じました。雨が降ると土砂で崩れる土地を売りつけた悪徳不動産業者を、呪いで土砂崩れに巻き込んで復讐する話が妙に心に残ってるんですが、小学校低学年にすると少し難しいですよね、そういう話って。
登場人物も引き立ってました。両親や近所の同級生の女の子はやさしくて分別がありました。でもそれって悪を引き立たせるために描かれた善だったのかも。魔太郎をいじめる奴らの性格が陰湿で最悪なんです。また、「切人」という赤ん坊が、実は悪魔の手先で性格最低。こいつがムカつくのなんの。でもこの切人が最終回ではなんと…ああ、40年ぐらい前に読んだマンガなのに、けっこう覚えてるなあ(^^;)。
読んだ当時は
藤子不二雄はふたりに分かれていなくて、「これをドラえもんと同じ人が書いてるのか」と驚いたものでした。で、のちになって「実は二人別々に書いていた」と知り、Aさんの方が他に書いていたのは『笑ゥせぇるすまん』…もう完全に魔太郎と同じ世界、ようやく合点がいきました。
ところで、高校生の時に「魔太郎」ってあだ名をつけられた同級生がいたんです。あだ名をつけた奴に悪意はなく、彼はむしろ魔太郎と仲良くしていたんですが、ある日に魔太郎の下駄箱がボコボコに蹴られて扉がひしゃげ、開かなくなってました。誰か他の陰湿なやつがやったんでしょうが、あの下駄箱を見た時はイジメって最低だと思いました。そしてその時、『魔太郎がくる』の書かれた動機がはじめてわかった気が。きっとこの漫画って、いじめられっ子の留飲を下げる目的で書かれたんでしょうね。いじめをする奴なんて、一生恨まれ、まわりから「性格最低のクズ野郎だな」と思われ続け、さらに機会があれば復讐されてしまえばいいと思います(^^)。大人も子供もいじめはやめましょう!
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