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Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

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『Paul Bley / Ramblin'』

PaulBley_Ramblin.jpg 1969年発表ですが、録音は1966年。BYG Actuel の13番としてリリースされたというだけで、買っちゃいますよね(^^)。メンバーは『Blood』と同じで、マーク・レヴィンソン(b)、バリー・アルトシュール (dr) 。メンバー自体がそうですが、『Barrage』とはまた別の意味で、ポール・ブレイがもっともフリージャズ的なハードな音楽を演奏したアルバムと感じました。

 第一感はフリージャズに近いほど即興色の強い音楽に聴こえたんですが、実際には『Touching』『Closer』『Blood』などのアルバムで演奏していた曲がほとんどでした(もしかするとすべてかも)。それだけ何度も弾きこんできたからか、アドリブ重視の曲でも作曲優勢の曲でも演奏が躍動、グループの一体感も素晴らしかったです。アルバム『Blood』での1曲5分制限は、このメンバーでの演奏にしては短すぎたのかも知れませんね(^^;)。
 あと、ショット契約でも何でもいいけど、ジャズのレーベルって、ミュージシャンと「発売から1年は他のレーベルからレコードを出さない」とか「数年間は同じ曲を録音して出さない」みたいな契約をちゃんとしとかないと、こうやって同じメンバーで同じ曲を数年のうちにバンバン他のレーベルから出されちゃうから気をつけろ。

 ただ、フュージョンっぽいカーラ・ブレイの曲もあれば、パワー指向のフリージャズ、内省的かつサード・ストリームな音楽など、音楽の方向性が曲によって結構バラバラ。というわけで、僕はどうしても軽い音楽を飛ばして聴いてしまうんですよね。ポール・ブレイって和声法や作曲技法や楽式論といった音楽の構造化方面の知識や、演奏方面の技術や表現は素晴らしいけど、「これが正解なんだ」と突き詰めて考えられないというか、ディレクションを決定できない優柔不断さが弱点なのかも。

 とはいえ、ポール・ブレイがもっともフリージャズにも芸術音楽にも近づいた60年代なかばのリーダー作品の中では、これが最高傑作と感じました。スローな曲を演奏する時も、70年代以降のスッカスカの耽美はピアノよりも何倍もカッコよく感じました。まあ、『Touching』『Blood』『Closer』といったアルバムをまとめたようなアルバムですから、そりゃそうか(^^)。でも、それ以前の『Footloose』や、リーダー作じゃない方がさらに凄い…やっぱり音楽の方向を決定しきれない優柔不断さが仇なんですね。それって、技術面でうまいプレーヤーや、音楽教育を受けたピアニストにありがちな事かも。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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