なにせいぶし銀のブルース・ロックなので、アルバム冒頭の「All Your Love」や「Hide Away」といったナンバーを中学生の時にはじめて聴いた時は、「音がスカスカ」「古くせえ」と感じました。ジョン・メイオールの声が細い上に音痴なのもアレに感じましたしね(^^;)。まあビートルズやローリング・ストーンズも似たように感じていたので、60年代のロックってこういうもんなのかなって感じでもありました。 ところがその先に進むと、ビートルズやストーンズとは少し違うと思い始めました。ジョン・メイオールの演奏するブルースハープはメッチャかっこいいしホンキートンクなピアノのレイドバック加減にもゾクゾク。クラプトンのギターは、ウーマントーンなんてものじゃなくてナチュラルなチューブアンプの歪みでサステインの長い絶妙なロック加減。1コーラス12小節だったりするし演奏もペンタトニックなのでたしかにブルースなんだろうけど、弾きまくり加減もサウンドも実にロックで、ムッチャクチャカッコよく感じました。というわけで、A面が終わるころには「これ、俺みたいなガキが聴くアルバムじゃないのかも。でも何かある、カッコいいぞ!」と、すでにジョン・メイオールの思うつぼ(^^;)。