
1965年リリース、ブルースハープ&ヴォーカルの
サニー・ボーイ・ウィリアムソン2世と
ヤードバーズの共演盤で、ロンドンのクロウ・ダディ・クラブでのライブ録音です。ヤードバーズ側には
エリック・クラプトンがクレジットされてます…ブルース狂いのギター小僧にとっては嬉しい共演だったでしょうね(^^)。
ヤードバーズにバックバンド演奏の依頼が来たのだと思いますが、かわいそうなのはヤードバーズのヴォーカルのキース・レルフ。サニーボーイじいさんが歌いまくって大活躍なものだから、手拍子しか打たせてもらえません(^^;)。。
サニーボーイとアニマルズの共演の時は、アニマルズが向こうを張って頑張っていたんですよね。依頼通りの仕事をしたのはヤードバーズの方なんでしょうが、評価をあげたのは意地を見せたアニマルズの方だろうことを考えると、ミュージシャンは依頼に従うばかりではいけないのかも。このへんはプロレス的な感性をもってないと駄目ですね。
負けブックでも「こいつは強いな」と思わせておかないと。
それにしても、サニーボーイ爺さんのヴォーカルとハーモニカの迫力が凄すぎて、ヤードバーズでは支えきれません。ヤードバーズとの共演より、サニー・ボーイのヴォーカルとハーモニカだけのパフォーマンスの方が良いと思ってしまうほどでした。
僕、シカゴブルース以降のバンドブルースではハーモニカが一番好きなんですが、若い頃はサニーボーイ2世のハープはあんまり好きじゃなかったんです。
リトル・ウォルターや
ジュニア・ウェルズに比べて軽いというか…実際、演奏だけじゃなくて使ってるハーモニカも違うんでしょうが。でも久々にこのレコードを聴いたら、「これのどこが軽いんだ、すげえじゃねえか!」とのけぞってしまいました。ハープだけでなく歌の迫力と表現力も凄くて、こんな不良な爺さんになれたらカッコいいな、なんて思ったりして。
ヤードバース側で面白かったのは、1曲だけ
Tボーン・ウォーカーばりのモダンブルースなアプローチをしているギターが入っていた事。あの6度と9度を使うジャジーなサウンドのやつです。このギターを弾いたのがクラプトンなのかクリス・ドレヤなのか分かりませんが、
ビートルズも
ローリング・ストーンズもアニマルズもこういうテンションを使えていなかった時代に、ヤードバーズのギターはモダンブルースあたりまでは来ていたんですね。
というわけで、僕的にはこれはサニーボーイとヤードバーズが対等ではなく、サニーボーイのバックバンドをヤードバーズが務めたものに聴こえました。ヤードバーズやクラプトン目当てで買っても良いことないでしょうが、サニー・ボーイ・ウィリアムソン2世のレコードとしては普通に優秀と思いました!
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