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Category: CD・レコード > 日本のロック・ポップス   Tags: ---

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『布施明 / 布施明全曲集』

FuseAkira_Zenkyokushuu.jpg 尾崎紀世彦さんを聴いていると思いだすのが布施明さんです。声量があって朗々と歌い上げるタイプの70年代歌謡曲という所でつながるのかも。甘いルックスのせいか、なんとなく布施明さんの方が若い気がしていたんですが(実際、年齢は布施さんの方が若い)、ソロ歌手としてのデビューは布施さんが1965年で尾崎さんが70年、布施さんが先輩だったんですね。布施さんのベスト盤は嫌というほど大量に出ていて、「全曲集」というタイトルのものですら幾つもあるのですが、僕が買ったのはキング原盤、16曲入りのものでした。

 あ、あれ?もっと声を張って歌うタイプと思っていたんですが、発声も歌唱も意外と普通でした。人間の記憶なんていい加減なものですね…。でも熱く歌うタイプである事はたしかで、特にデビューからしばらくは日劇ウエスタン・カーニバルかグループサウンズあたりの歌い方に感じました。
 曲は、「霧の摩周湖」(平尾昌晃作曲…ああこれでウエスタン・カーニバルにつながった!)あたりの60年代の曲のアレンジは時代を感じさせるもので、モノクロの日本映画の音楽のようでした。いま聴くとその時代性が良かったです(^^)。

 このベスト盤、7割がた悲恋を歌った曲でしたが、ダントツで優れていると感じたのが、1975年の賞レースを総なめにした「シクラメンのかほり」(小椋佳作詞作曲)。この歌、ちょっとカラオケをやっている程度の人だと、正確にピッチとリズムを取って歌うのが難しいと思うんですが、それぐらい細かいところのメロディのニュアンスが見事でした。きれいに和声を響かせたいためにメロの音符を変えたい所もありますけど(^^;)。また、ABABC というなかなかサビを出さない変則的なソングフォームを使ったので、サビが来た時の感動が素晴らしかったです。そのサビは2小節パターンのメロディを4度繰り返す事でこれでもかと迫る感じ。そしてサビの最後のセリフが「呼び戻す事が出来るなら、僕は何を惜しむだろう」…これは文学詩としても成立しそうな見事なレトリック。素晴らしい曲ですね。。

 本当に好きなのは「シクラメンのかほり」だけですが、60年代の曲にあらわれた日本歌謡音楽のアレンジや美的傾向もはっきりあらわれている気がして、すごく楽しめたCDでした。そうそう、布施さんって元々はキングレコード所属で、そこからフィリップスや日本コロムビアに移籍していったので、キングがリリースしたものでないベスト盤を買ってしまうと、新録のオリジナル音源でないものを掴まされる可能性があるらしいので、ベストを買うならキング盤にしましょう(^^)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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