
1973年発表、
ヴァニラ・ファッジ/
カクタスのメンバーだったティム・ボガートとカーマイン・アピス、そしてジェフ・ベック・グループを解消したジェフ・ベックが手を組んだスーパー・グループ唯一のスタジオ録音アルバムです。元々はカクタスより先にこのグループを結成するはずが、ジェフ・ベックが自動車事故を起こしてお流れになっていたそうな。それがジェフ・ベックが病院から出てくると、ボガート&アピスはとっととカクタスを抜けて…これはひどい、カクタスの他のメンバー可哀想。
このアルバムを買ったのは中学の頃で、僕はまだ若かったです。あまりに若すぎて、すごいメンバーが揃ったスーパー・グループには気をつけないといけない事を知らなかったのです(^^;)。
いま聴くとそれなりに面白かったけど、若いころに聴いた時には、本当につまらなく感じました。なにがそんなにつまらなかったのかな‥。ひとつ言えるのは、たしかに曲は面白くないと言えば面白くないです。ひねりのないリート形式の曲ががすべてですから。でもいま聴けばそこまでひどい曲とも感じません。
つまり、
曲が面白く感じられなかった事に理由があって、スリーピースのバンドが演奏した事で、曲を重層的にアンサンブルさせられなかった事、これじゃないかと。
ジェフ・ベックはあくまでリード・ギターのすごい人であって、曲をまとめる演奏が出来るタイプじゃないんですよね。荒いし雑だし無駄な音が多すぎ。リッチー・ブラックモアあたりもそうですが、荒さってリードギター的にはカッコいいけど、アンサンブル面でいい事ないです。
さらに、苦手な
サイドギターに手を取られる分だけ、尖ったリードギターもあまり聴けません。そして、ジェフ・ベックは歌っちゃいけない人です(^^;)。う~んたしか面白くないアルバムかも知れませんね。中学生の時の僕はある意味正しいな。。
それでも、いま聴くとそこまで酷評するアルバムには思いませんでした。リズム隊がうまいんですね。でも、若い頃はドラムの細かい技とか、ベースがカウンターを取ってるとか、そういう所には耳が行ってなかったから、余計に面白く思えなかったのかな。ベースやドラムの技を聴くのって、サッカーや野球でエースはいないけどディフェンスの強いチームの試合を見るようなものですし。
エリック・クラプトンにジンジャー・ベイカーにスティーヴ・ウインウッドが揃ったスーパーグループのアルバム
『Blind Faith』が、曲も演奏もまったく面白くないセッションだった事は以前に書きました。あそこまでではないにせよ、これもやっぱり面白くない…こうやって、スーパーグループには気をつけないといけない事を学んだ僕でした(^^)。ただし、このバンドにはライブ盤もありまして…その話はまた次回!
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