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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『J.S.バッハ:音楽の捧げもの リヒター(cembalo, cond.)』

JSBach_Ongaku no Sasagemono_Richter 大バッハの音楽を観賞用として聴いている人って、どれぐらいいるんでしょう。大バッハって、オルガン奏者時代や教会専属時代など、自分の役職によって音楽の傾向が4回ぐらい変わっていった作曲家ですが、教会専属でミサ曲を書いていた時代を除けば、若いころの僕にとってのバッハの音楽は明らかに勉強用でした。ジャズもロックもポップスも、今の西洋の軽音楽は和声進行&メロディという構造のものがほとんどですが(メロと伴奏という構造をホモフォニーと言います)、昔のヨーロッパにはそうではない音楽の形式がありました。そのひとつが複数の旋律を同時進行させる対位法。対位法の中からカノンフーガという技法が発展、その極めつけともいえるのがバッハの「フーガの技法」と「音楽の捧げもの」、みたいに僕は習って、それで聴いたんですから、やっぱり教科書ですよね。というわけで、今でもこの曲を、純粋に観賞用の音楽として聴く事が出来なかたtりして。

 カノンはかなりシステマティックな作曲技法で、ひとつのメロディを作ったら、他の声部に移してそのメロディを少し遅れて輪唱のように重ねていくものです。実際には重ねるメロディの音価を変えたり、和声的に不具合が起きないように「対位法規則」というのが設けられてるので、いざ作曲してみると事は単純じゃないんですが、それでもメカニカルですよね。この重なっていくメロディの数が2つなら2声カノン、3つなら3声カノンと呼ばれます。一方のフーガは、カノンの発展形ぐらいな感じ。そしてこの「音楽の捧げもの」には恐ろしい逸話がありまして…大バッハがプロイセン王フリードリヒ2世からメロディをひとつ渡されて、「これで3声フーガを作ってくれ」と言われたんだそうです。するとバッハはその場で3声フーガを即興演奏してしまったんだとか(゚ロ゚ノ)ノスゲエ。。つうか、3声フーガを演奏できるだけでもすごいだろうに、それを即興でやるって、僕からしたら天才どころか超能力者に近いです。

 というわけで、「音楽の捧げもの」は、バッハからプロイセン王に捧げられた音楽です。プロイセン王の作った主題から、たくさんのフーガやカノンを作っています。これが、ひとつの主題からどうやってカノンやフーガを作るかという絶好の教材になるわけです(^^)。「音楽の捧げもの」の中にはチェンバロでは(恐らく)演奏できない曲もあるからだと思いますが、このCDではチェンバロ独奏のほかに、弦やフルートの室内楽として演奏しているものも入っています。

 僕は、もうカノンやフーガという技法を使った作曲から20年以上離れているというのに、このCDを観賞用に聴こうと思っても、いつの間にか教科書のように分析しながら聴いてしまうのでした(^^;)。でもそれが悪いかというと、ムッチャクチャ凄いと思って感動するんですけどね。でもその感動って、感じて起こる感動じゃなくて、考えて起こる感心に近い感じ。僕自身がそう聴いてしまってるもので、BGMのように音楽を聴きたい方にはおすすめできないのですが、「カノンとかフーガってなんかすごそうだな」と興味を持っている人には間違いなくおすすめ、中世以降の西洋音楽の中で一度は聴くべき作品のひとつとは思います。旋律と伴奏みたいな聴き方したらつまらなく感じるでしょうが、全部独立した旋律として追いかけて聴けば、バッハをつまらないと思っている人も面白く感じるようになるかもしれません(^^)。

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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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