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Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

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『Enrique Delfino / Recordando con Delfino』

Enrique Delfino_Recordando con Delfino 1967年発表、タンゴのピアニスト作曲家のエンリケ・デルフィーノのピアノ独奏アルバムです。デルフィーノはタンゴの人名辞典に3ページに渡って書かれるほどの重鎮ですが、なにせ1910年代から活躍していた人だし、活動場所がブエノスアイレスやモンテビデオ(ウルグアイの首都)だったので、アルバム文化の流れにはあんまりいなかったのかも。それでも1910-30年代にもたくさん録音されていたらしく、現在残っているデルフィーノさんの戦前録音のほとんどは、ラジオ放送やシングルレコード用のものみたいです。
 これはエンリケ・デルフィーノの数少ない(2作だけ?)オリジナル・アルバムのひとつです。このアルバム、CD化はされておらず、見つかりさえすればそこまで高くない値段で手に入るんですが、そもそも見つからないという(^^;)>。

 うわ、リズムがけっこうガシガシ来る!もう少しリットさせてもいいと感じるところでもどんどん弾いて先に進むし、もう少しレガートに弾いた方がいいと感じるところでもパンパン弾いちゃいます。タッチも強い!ダンス音楽でもあるタンゴなのでそうしているのかも知れませんが、よく聴くと強いのはリズムとバスの左手じゃなくて右手、このへんはさすがに音楽的だと思いました。ピアノ内での音量バランスは絶対に失わないんですね。
 こういう強さに騙されちゃいそうですが、実はグリッサンドなんてメッチャ綺麗。だからリズムやタッチが強いと言っても雑なんじゃなくて実は相当にうまい人、タンゴ・ピアノのマエストロと感じました。デルフィーノさんは作曲家として名の知られた人と思っていたので、歳をとってこれだけ弾けることに正直言って驚きました。

 なるほど、ラテン音楽にピアノを使うとこういう事になるのか、このへんが若いうちにクラシック~ジャズに行った僕みたいな人が知らず知らずのうちに築いてしまった音楽観との差なんでしょうね、なるほどこれがタンゴか、たしかにタンゴにピアニストってこんな感じでピアノを弾く人が多い印象だなあ。
 僕は80年代以降にジャズからタンゴに入ったもんで、タンゴといってもピアソラとそれ以降しか耳なじみがなかったりするんですが、ピアソラって厳密にはタンゴには入らないそうですね。タンゴ・ミロンガ期を中心に見るにせよタンゴ・カンシオン期を中心に見るにせよ、タンゴ全盛は1920-30年代カルロス・ガルデルのCDを聴いた時にも思いましたが、20-30年代を現役として生きた人のタンゴを聴くと、「ああ、これがオリジナルのタンゴなんだなあ」と思わされるんですよね(^^)。
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Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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