fc2ブログ

心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > ラテン   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『Astor Piazzolla Y Su Quinteto Nuevo Tango / Tango Para Una Ciudad』

Astor Piazzolla Tango Para Una Ciudad 邦題『ある街へのタンゴ』、1962年発表のアストル・ピアソラ五重奏団のアルバムです。前作『Nuestro Tiempo』同様、ヴァイオリンのアントニオ・アグリ以下おなじメンバーでした。

 8割がピアソラの作曲作品で、表記こそないものの素晴らしいアレンジも全曲ピアソラの手によるものではないかと。古典も、実験も、あるいは前衛も消え、ピアソラ的モダン・タンゴのスタイルがここで完全に確立されたように聴こえました。演奏も録音もいいし(さすが60年代のCBS!)、もうこれは完璧。いま、モダン・タンゴと言ったらこういう演奏やアレンジの事を指すのではないかと思うほどに、鉄板の音楽が完成していました。ピアソラ、かっこいいです!

 ただ、これってピアソラ的には、「タンゴって」という事を考えながら作っていた気がします。自分が良いと思う音楽であるだけでなく、新しいタンゴという縛りが設けられているような。たしかにカッコいいんですが、この縛りが作編曲に若干のブレーキをかけているように感じられて、ピアソラの中での最前線の音楽ではない気がしました。

 というわけで、「ピアソラと言えば至高は五重奏団」の格言のど真ん中にあるような演奏に作編曲、60年代のアストル・ピアソラ五重奏団のスタジオ・アルバムでは最高傑作と思いました。でも、50年代の弦楽オーケストラとの共演、協奏曲、80年代のピアソラ、そしてピアソラ以降のモダン・タンゴを知っていると、これはピアソラが多少加減して作った音楽に聴こえもしました。間違いなく素晴らしい演奏に作品ですが、ピアソラってもっともっとすごいミュージシャンだよな、みたいな(^^;)。


関連記事
スポンサーサイト




Comments

09 2023 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

月別アーカイブ
検索フォーム
これまでの訪問者数
最近気になってるCDとか本とか映画とか
ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
アド
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS