心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > ジャズ   Tags: ---

Response: Comment: 0  Trackback: 0  

『Chet Baker / Let's Get Lost』

ChetBaker_LetsGetLost.jpg チェット・ベイカー最晩年のスタジオ録音作品で、同名の映画のサウンド・トラックでもあります。先におススメしておきたいのは、この映画というのが、チェット・ベイカーを追ったドキュメンタリー映画の方で、これが素晴らしすぎる!映画については、いずれまた書かせていただくとして、今回はこのアルバムの話しを。

 耽美的なほの暗い美しさとでも言うべきか、徹底して貫かれているこの美学が素晴らしい!それがこのアルバムだけでなく、ジャズマンとしての活動を通して貫かれているところが、チェット・ベイカーさんは素晴らしいと僕は感じます。それは、このアルバムでいうと、選曲の素晴らしさと、その選ばれた曲をどのように仕上げるかというその選択、この2点にかなりはっきり表れているんじゃないかと。"moon and sand"なんて、他にも演奏はいっぱいあるというのに、このレコードが出て以降は、これがこの曲の代表的演奏となってしまったんじゃないでしょうか。また、ハードなアドリブ方面のジャズばかり聴いていた僕は、このアルバムで「ああ、いい曲だな…」と初めて知ったスタンダード曲が結構あります。"Imagination"とか"daydream"とか。また、ロックンロール系のミュージシャン(?実はよく知らない^^;)のエルヴィス・コステロの"almost blue"なんて、原曲を聴いても全然良いと思わなかったのに、このアルバムでのそれは「うわあ、すばらしすぎる…」となってしまった。アレンジや表現を含め、音楽の成立のさせ方が素晴らしすぎるんでしょうね。もう、音楽自体は満点のアルバムです!!音楽自体は、ね…

 しかしこのCD、あるひとつの理由で名盤になり損ねたんじゃないかと。僕的には、聴くたびに「音が悪い」という所が気になって仕方がないのです。ここでいう「音が悪い」というのは、オーディオ的にノイズが多いとかマイクの質が低いとかという事ではなくって、なんというのかなあ…録音のコンセプトが悪いというか、あるいはもっと単純にミキサーにセンスがないという感じなんでしょうか。どちらにしても、ミュージシャンでない所の問題な気がします。例えば、ベースの音。フレットレスなベース音ではあるのですが、生音は一切録音せずにアンプから出た音だけをマイクで取っているのか(あるいは本当にサイレントベースを弾いている?)、エレクトリック・アップライト・ベースみたいな音。これが、ベースの表現力を相当に奪ってるように聴こえます。それでもエレクトリックアップライトならそれはそれでカッコいいサウンドメイクなんて幾らでも出来そうな気がするんですが、強く弾いても弱く弾いても、全部同じ音の大きさ。どうやって奏いても全部同じ音色。うわあ…。。さらに、ベースなのに低音が全部削られているので、せっかくシックな曲で落ち着いた雰囲気のアルバムになっているのに、全体がスッカスカになっちゃってます。似たようなことがピアノにも言えて…ピアノの音が針金みたいに細いです(T-T)。。何を血迷ったか、ピアノの箱鳴り部分はぜんぜん録音されておらず、その上で(たぶん)イコライザーで強引にハイをあげているもので、「シャー」っていう音がずっと鳴ってるし…。ポップスのピアノ弾き語りなんかで、ハイ上がりな音を意図的に作ってピアノの音を台無しにすることが良くありますが、「ハイ上がりなサウンドメイク」&「必要な低音部のカット」って、ロックバンドを始めたばかりの子供のギタリストみたいな初心者がやってしまうミスだと思うんです。というわけで、音が残念(=_=)。でも、ヴォーカルとトランペットはいい音で録音されているというのが、また不思議。

 これだけ音に対して不快感を覚えながらも、今でもたまに引っ張り出して聴くという事は、それだけ音楽そのものに魅力があるんでしょうね。チェット・ベイカー最後のスタジオ録音盤、内容が素晴らしいだけに、是非ともちゃんとしたエンジニアがリミックス(リマスターじゃ絶対無理!)して再発してほしいなあ。


関連記事
スポンサーサイト

Comments

11 2017 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
検索フォーム
アド
これまでの訪問者数
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS