『Jamiroquai / Travelling Without Moving』

Jamiroquai_Travelling.jpg 1996年、僕がまだ音楽のお仕事をさせてもらっていた頃に流行していた、ジャミロクワイという人のサードアルバムです。クラブ系のコンプ・サウンドを取り入れたポピュラーアルバム、といった感じでしょうか。これが実に心地よい!!

 90年代中ごろ、僕は20代半ばで、もうポピュラー音楽からは相当に離れていました。でも、音楽に関わっているという都合上、流行しているサウンドも勉強しなくちゃいけなかったんですよね。90年代というのはサンプラーやDTMが流通し始め、音楽理論が分かっていない人でも音楽を作る事が出来るという状況になりつつあった頃でした。そしてそういう音楽はクラブでプレイされたりして、また音楽的な部分は稚拙でも、サウンドの部分ではプロよりも魅力的なものを作る人が結構出てきていました。そしてこの「クラブサウンド」的な文化というのは国境をまたいで繋がっていて、アメリカ、イギリス、日本、ブラジル、インドネシア…けっこう、どの国にも共通するようなサウンドを持っていたという印象。リヴァーブを排し、コンプレッサーで平均化かつ倍音を強調、そしてベース音をリアルな演奏ではありえないぐらいにブースト…こうしたクラブ系のサウンドの特徴を英米のポピュラー音楽に見事にフィードバックしたのが、このジャミロクワイという人だったんだと思います。音楽でも、ループ系のシーケンスが多用されたり、やっぱり90年代のクラブ音楽っぽい特徴がチラチラ見えます。でも、超クラブじゃなくって、サビはすごくキャッチ―。"Virtual Insanity"とか"Cosmic Girl"は、この「クラブ系ポップス」というジャンル(そんなジャンルあるのか?)最高の作品だと思います。

 僕が既にポピュラーから離れていた90年代にも、ポピュラーで好きな作品というのが少しだけあるんですよね。でも、それらに共通していえるのは、80年代のポピュラーみたいな「職業音楽家」じゃなくって、アマチュアが作っているという点が共通しているのかも。たぶん大事なのは「お客さんが喜びそうなもの」じゃなくって「自分が好きなもの」を作る事なんじゃないかと。いい意味でアマチュアな音楽が創造的で楽しいものを生み出していたのが、90年代中ごろのポピュラー音楽の特徴かもしれません。

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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです(ノ^-^)ノ
音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中…
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