『Joe Pass Chord Solos』

JoePass_ChordSolos.jpg ジャズ・ギターのジョー・パスの、コード・ソロのための教則本です。

 私は、和声楽器ではピアノを少しだけ演奏するんですが、あこがれるのはギター。ギターといってもロックやフォークじゃなくって、クラシックやジャズやフラメンコ。これらのギターって、ギターなのに旋律と和音を同時に演奏しちゃう所がスゴイです。ピアノなら片手がメロディで片手が伴奏…という使い分けが出来ますが、ギターにそれは無理。じゃ、どうやっているのかと想像すると…もう、神業なんじゃないかと思うんですよね。カッコ良すぎて、メチャクチャあこがれます(o^ー^o)。
 でも、クラシックならまだわかる気がするんですよね。どうやれば旋律と和音を同時に演奏できるかを考えて、ひとつずつ音符を書いて、音楽のデザインを予め完成させておけばいいのですから(それにしてもその幾何学的な楽譜を演奏しちゃうところがスゴイ)。しかし、ジャズとなると…アドリブで旋律と和声を同時演奏なわけです。オソロシイです(゚д゚ノ)ノ 。とはいっても、ジャズギタリストの全員がそれをやっているわけではありません。有名人でもウェス・モンゴメリーとかグラント・グリーンあたりだと、メロディはメロディ、コードはコード…みたいに住み分けていて、しかも旋律部分が圧倒的に多い感じ。逆に、コード部分ばかりが目立つ人もいます。クラシックギター並みに旋律と和音を共存させるギタリストというと…真っ先に思い浮かぶのがジョー・パスさんとジム・ホールさんの2人です。この両者はちょっと凄すぎます…。そして、そのジョー・パスのギターマジックを知る事が出来るのがこの本というわけです。いやあ、これはすごいです。

 ジャズとポピュラーは、使っている音楽理論がおおむね同じです。違うのは、ジャズの方が和声の動きを重視する事。ポップスなんかだと、コーラスの最後にある和音(例えばG7)をジャーンと1~2小節演奏しちゃう事も平気でありますが、ジャズの場合はこういう事はせずに、そこで小さな何らかの進行を作って(例えば、Dm7→Am7→Dm7-5→G7+9みたいな流れとか…)演奏する事が殆どです。コード・プログレッション自体で劇的構成を作っちゃうんですよね。で、この時にはコードの変化によって変わる音と変わらない音というのがあって、変わる音だけを拾っていくと、それだけでメロディの体をなしたりして、残りの音は変わらないのだからそれは和音のような役割となっていたりして…みたいな捉え方もできると思うのです。で、この本ですが、ジョー・パスのあの見事なコード・ソロが、有名曲になぞらえて(というのは、著作権使用料を払わないためか、タイトルが有名曲とちょっと変えてあります。"Wine and Roses"とかね^^;)これでもかとばかりに書かれています。エクステンションの変化、代理進行、ツーファイブモーション時の付加音、メロディとの兼ね合い…いやあ、ギター1本でここまでやってしまうのか、一人二重奏だわ、すげえ…。この本を見た時、初めてジャズ・ギターの本質的なシステムに触れる事が出来たような気がしました。

 とはいえ、ナンチャッテでしかギターを演奏できない僕の事、がんばったのですが、指がぜんぜん言うとおりに動いてくれません(T-T)。結局、1曲として通して演奏出来るようにはなれなかったのですが、本気で取り組めば出来そうな感じです(無責任発言( ̄ー ̄))。本気でジャズギターを演奏したいと思ったら、ベーシックな理論を学んだあとで、こういう本にまじめに取り組めば演奏できるようになるんだろうな…という気がします。仮に演奏せずとも、ジャズギターのあの妙技のからくりを知りたいと思う方がいらっしゃいましたら、ぜひ一読をおススメします!!


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Bach Bach

Author:Bach Bach
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音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。
プロでも評論家でもありませんので、たいした事は書けないかも知れませんが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!! レコ芸に載っていた近藤譲さんの新譜、室内楽作品集みたい。好きな作曲家なんで聴きたいんですが、持っている2枚のALM盤と4曲かぶってるので悩み中…
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