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『死者への巫儀 珍島シッキムクッ』

Sishaheno.jpg 僕がフリー系のヴォーカルを聴き始めたのは、パティ・ウォーターズあたりのフリージャズ系のヴォーカルからでした。これが普段よく耳にしていたジャズやポピュラーやブルースという音楽とはまったく異質な所があって、その異質さは西洋の教会音楽の合唱音楽的な所の真逆。トランス状態に入っての声の音楽。で、フリーヴォーカルという点から考えて、フリージャズのヴォーカルはその入り口でしかなかったと痛感させられたのがこの1枚でした。韓国のシャーマン音楽のひとつです。

 最近、韓国と日本は際どい政治的関係になってしまってる気がします。それが政治的な駆け引きであるうちはまだ良かったんですが、国民感情にまで発展してしまっているのがマズい。これでは民族主義の対立が引き金のひとつになったこの100年の世界中の国際紛争の繰り返しではないか…と思いつつ、日本の小市民である私は、やっぱり他国の国土に国旗を掲げたり、理不尽な身柄拘束が起きたり、国際法廷にて超高額の賠償金を払う事で「これからは前向きに関係を改善しましょう」とした問題をいきなりチャラにして政治的駆け引きに使おうとする態度にムカつく事は事実。感情的には韓国嫌いになってしまいつつあるのですが、しかし韓国のシャーマニズムに基づく音楽の素晴らしさは認めないわけにはいきません。韓国にあるシャーマン音楽は、西洋的な理知性とは全く違う基準を持っていて、しかもそれが音楽のとても重要な所を突いているように思えます。フリージャズ系のヴォーカルが無意識のうちにも目指したもの、またヨーロッパのフリーインプロヴィゼーション系のヴォーカルが「フリー」であるという技術的な問題ばかりを処理しようとしてとうとう気づく事の出来なかったものが、全部ここにある気がします。

 このCDには、韓国の珍島という島に伝わる、死者の魂を収めるための儀礼音楽が収められています。これが他の韓国のシャーマン音楽と共通して、トランス状態でどえらい事になっていくわけですが、この手のトランス音楽では世界最強とも言えそうな韓国の音楽の中でも、その入れ込み具合がけっこうすごい1枚です。ものすごい高揚感を感じる韓国トランス系は他にあるんですが、これはドロドロとヤバ~い宗教音楽、という雰囲気。音楽そのものは、日本の仏教音楽に共通するものを感じるかな?女のシャーマン(?)の声に打楽器のポリリズミックなアンサンブルが加わって、マジで理性がすっ飛んでるんじゃないかと思わされる瞬間もあります。だいたい僕たちというのは、子供の頃から、どんな時でも理性的に振る舞えるように訓練されてきたし、また自分自身でもそうやって訓練してきたものだと思うんですよね。理性を完全に失ってトランス状態で振る舞う…な~んていう体験をした人なんて、そういないんじゃないかと思うんですよ。しかしそれで失われるのは感情的な高揚感で、この何とも言えない身体的な「生きているぜ」感覚って、まさに音楽でしか実現できないものなんじゃないかと。また、トランス云々抜きにしても、そのドロドロとした雰囲気が異様。怖いもの見たさな人は必聴!!


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Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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