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Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

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『D.ボイド(oboe), M.J.ピリス(p) / シューマン:オーボエとピアノのための作品集』

Schumann_OboeandKlavier.jpg 半年ほど前、嬉しい事にミーティングで音楽出版社に行く機会に恵まれました。その時、雑談でベートーヴェンの3大ピアノソナタの話になりまして、その時の話を簡単にいうと「繰り返しが多すぎて、また最後の盛り上げ方がこれでもかこれでもかとしつこすぎて、聴いていて気恥ずかしくなってしまう」みたいな感じ。たぶん、熱情のクライマックスの話なんだろうなと思って聴いていた僕ですが、たしかにそれはうなづけるところもあるなあ、と。で、次に音楽出版社さんの編集長さんがポツリといった言葉が印象に残ってまして…「最近思うんですが、実はシューマンが一番素晴らしいんじゃないかと思うんですよ」
 僕は若い頃にシューマンの「子供の情景」というピアノ曲を演奏した事がありまして(好きで演奏したわけじゃなくって、リストやベートーヴェンよりも簡単そうだったから演奏したというだけ^^;)、これがなんかボンヤリした感じの曲で、あまり良い印象じゃなかったんですよね。だから、編集長さんの仰った言葉がちょっと意外な感じがして、心のどこかに残ってたのです。僕がシューマンを良いと思ったのは結構遅くて、アーノンクール&アルゲリッチ・クレーメルが演奏した協奏曲の録音を聴いてから。これが「子供の情景」からは想像がつかないぐらいの激情ロマン派音楽。あれはカッコよかった(僕の趣味だっただけかもしれません^^)!!で、本作ですが…

 とにかく推薦したいのは、冒頭に収められた「3つのロマンス」の作品の完成度、演奏の素晴らしさ、音の良さです。1楽章出だし、オーボエの音を聴こえた瞬間から鳥肌モノ!!いやあ、これは素晴らしすぎる!!何と言えばいいか…過度に激しくするでもなく、過度に感傷的になるのでもなく、そしてインテンポに入り、オーボエを受けるピアノが出てきて…美しさ、悲しさ、抒情性、なんか色々なものが絶妙にブレンドされている感じで、しかし過剰な所がどこにもないのです。なんか、半年前に編集長さんがおっしゃられていたことが、いきなり分かった気がしました。ヘタクソながらも音楽をやっていると、とにかく苦労するのが、わざとらしくならない事。たぶん俳優さんなんかもそうだと思うんですが、わざとらしくなった瞬間に、いくら迫力があろうが全部台無しなんですよね。もう、そういう傷がひとつもない上に、鳥肌が立つほどの美しさと感傷的な切なさなのです。これは鳥肌モノ。聴いた事のない人は絶対聴くべし!!

 他には、「アダージョとアレグロ」「民謡風の5つの小品」「子供のための4手用曲集」などから抜粋されていますが、オリジナルはどれもオーボエではないので、録音としては非常に貴重なんじゃないかと。いやあ、こういう試みはどんどんやってほしいですね。あと、解説を読んでいて意外だったのは、シューマン晩年の名作「幻想小曲集」。これ、オリジナルはクラリネット指定なんですね。オーボエの名曲だと思っていたので、ちょっと意外でした。このディスクでは3楽章までフル収録。素晴らしい曲だと思いますが、これこそ「子供の情景」に近い感じの匂いが残っていて、やっぱり冒頭の「3つのロマンス」の衝撃には勝てないかな。
 
 な~んて色々書きましたが、僕の場合、クラシックのCDで「これは一生ものだ!」と感激するものって、10~20枚聴いて1枚ぐらいの割合なんじゃないかと思います。これは間違いなくその1枚。あんまり有名なディスクじゃないですが、素晴らしい1枚です。死ぬまで手放しません。こんなに素晴らしい作品はなかなか出会えないんじゃないかと思いますので、どこかで見かけたら是非!!


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プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
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