
日野皓正さんが壮年期に発表したアコースティック路線のアルバムばかり紹介してきましたが、日野さんは若い頃に発表したエレクトリック・ジャズ路線も死ぬほどカッコいいです!フュージョンやエレクトリックジャズにはあまり触手の動かない僕でも、このアルバムはカッコよすぎてしびれました(`・ω・´)ノ!!これ、疾走感が凄すぎて、めっちゃいいです!!超がつくほどの名盤です!!
マイルス・デイヴィスというジャズ・トランぺッターが「死刑台のエレベーター」という映画の音楽を作った事があります。それ、フィルムを見ながら即興でマイルス・バンドが演奏したらしいので構成はデタラメなんですが、疾走感が凄い!で、これと同じような事をエレクトリックピアノやエレクトリックベースを入れてやったのがエレクトリック・マイルスと呼ばれるマイルス・バンドの特徴だったんじゃないかと。僕、エレキギターが安っぽいサウンドを作ってピロピロやるフュージョンは嫌いなんですが、エレピやエレベがアコースティックと混じってグルーヴする疾走するジャズロック的なものは、めっちゃ好きなのです(^^)。この路線に限っていうと、アメリカよりも日本とかイギリスの方がカッコいいものを作っちゃう気がします。で、
世にあるエレクトリック・マイルス路線のアルバムの中でも5本の指に入ると思えるものがこれ!本家よりカッコいいんじゃないかい?! 1曲目の時点ですでにカッコいいんですが、4ビートでのエレクトリック・ジャズの
2曲目"ELECTRIC ZOO"で私はぶっ飛んでしまいました。エレピにエレベでフォービート(やっぱりジャズロックといえども4ビートのドラミングの凄さは変えない方がいい気がする)、めっちゃくちゃカッコいいヘッドからアドリブに突入、アップテンポで突っ走り、どんどんフリーフォームになっていきます。いやあ、これは凄すぎる…。で、とんでもないドラムソロにまで突入してから、最後にスパッとテーマに戻す。いや~、これは鳥肌モノのカッコよさです。グッチャグチャのカオスになる所とビシッと揃う所が自在、これは凄すぎる演奏でした。
日本ジャズ史の中でも、これは特筆すべき演奏じゃなかろうか。そうそう、メンツを書いておくと、
日野皓正(tp)、
村岡健(tp、これがまたカッコいい!!)、
鈴木宏昌(el-p、死ぬほどカッコいい!)、稲葉国光(eb)、
日野元彦(dr、天才)、です。
いや~、ここまでべた褒めすると逆に嘘くさく感じちゃいそうですが、本当に素晴らしいアルバムなんですよ。お客さんの顔色ばかり窺っていたり、指先のテクニックばかりでちまちましたりする
軟弱ジャズとは一線を画する、ハードボイルドなエレクトリックジャズの大名作だと思います!!
- 関連記事
-
スポンサーサイト