
名盤の誉れ高いジャニス・ジョプリンのラストアルバムです。"MOVE OVER" とか、ロック・スタンダードになった名曲の入った好アルバム…のような気がします。ただ、僕的にはちょっと肌に合わなかった(^^;)。。いつも、最後まで聴き通せずに飽きちゃうんですよね、40分にも満たないアルバムだというのに。
なんで自分には合わなかったのか。理由はふたつで、ひとつは演奏が板についてない事、もうひとつはヴォーカルの表現がワンパターンという事。
たとえば、"MOVE OVER" でいうと、やっと曲を覚えて、丁寧に合わせた段階、という感じがするんですよね。バンドって、ここからが本番というか、覚えた後にどれだけ演奏を血肉化していけるか、というところに音楽のタマシイがある気がするんですよ。これをやらないと、引くべき所も引けず、一気にもって行かないといけない所でも持っていけないで丁寧に演奏しちゃったりする。これはアタマで考えるだけじゃダメで、リハを繰り返したりライブで勢いよく演奏したりしているうちに「あ、ここはこうすると曲が引き立つんだな」とか「ここは荒くなっても良いから勝負しに行くところなんだな」とか、分かってくるものだと思うのです。そういう魂を入れる作業をする前に録音して発表しちゃった、みたいな印象なのです。
そしてヴォーカルも、バンドがそれほど白熱していないのに自分だけ頑張っちゃうものだから、ヒートするしか表現が無いのかよ、と感じちゃったり(^^;)。。前の『コズミック・ブルースを歌う』では、かなり歌の表現が出来ていたと思うのですが、このアルバムではロックナンバーになるとすぐ絶叫しちゃうから飽きちゃう。
ただ、久しぶりに聴いてみたら…ロック調の曲の印象は変わりませんでしたが、バンドの一体感みたいなものがそれほど必要のないブルースやソウルっぽい曲は、素晴らしいものがありました。けっこうゴスペルとかソウルとかの影響を感じさせる曲が多かったです。「寂しく待つ私」とか、素晴らしかった。ジャニスの事を「ブルースの女王」みたいな呼び方で宣伝するレコード会社は大嫌いな私ですが(勝手に女王とか言ったらほかのブルースマンに失礼だろうと思う気持ちと、そもそもリアルブルースじゃないじゃねえか無責任にいい加減な言ばっかり嫌がってという気持ち^^;)、やっぱり良いシンガーだと思いました。この後ジャニスは死んでしまいましたが、奔放に自分の人生を生き抜いた生き方は、すごくカッコ良かったと思います。
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