心に残った音楽♪

おすすめCDの紹介のほか、本や映画の感想などを (*^ー゜)v

 

Category: CD・レコード > クラシック   Tags: ---

Response: --  

『武満徹 / サクリファイス ~フルートとギターのための作品集~』

takemitsu_FluteGuitar.jpg 武満さんの曲は、オーケストラと同じぐらいに、ギターの入っている曲が好きです。なんか、あの幽玄な響きに、クラシックギターのナイロン弦の温かいサウンドが、すごくマッチして聞こえるのです。

 愛聴していたのは、Mikael Helasvuo (flute)とJukka Savijoki (guitar)の『Toru Takemitsu: Works for Flute and Guitar』というアルバム。なんか知ったような口を叩いていますが、私、このプレイヤーさんをどちらも知りません(^^;)。このCDでしか聴いていないかも。
収録されているのは、フルートの独奏曲、ギター独奏曲、フルートとギターのデュオ、そして両者にヴィヴラフォンなどが加わった室内楽、こんな感じです。曲も演奏も実にすばらしく、そして幽玄なのです。何といえばいいのでしょうか、燃え滾るのでなく、冷めるのでなく。具体的なんじゃなくて、でも抽象的でもなくて。ボードレールだったかヴェルレーヌだったか、誰かの詩に「恍惚に傷つき沈む」みたいな一節があったと思うんですが、なんかそんなような音の世界です。
これを聴いていると、中学生の頃、未来にどういう大人になりたくて、どういう生き方をしたくて、こういうものが見えずに苦しんでいるころに、夏休みになって何をしたらいいか分からなくて、「部活に行く」とウソをついて町の喫茶店に行って、何時間もぼんやりと街路樹や通行人を見ていた時を思い出します。…わけわからないですね、スミマセン。でも、そういう行く先知らずでフワーッとしたような、何とも言えない時間を感じさせるのです、この音楽は。選曲が素晴らしく、サウンドも実に見事で、これに心酔して、何度も何度も聴いていました。

 しかし、チョット後日談が。後になって、福田進一さんというギタリストの弾いた『武満徹ギター作品集』というのを聴いたんですが、これが素晴らしかったのです。正直のところ、Jukka Savijokiさんの演奏は、福田さんの演奏には到底及びません。福田さんの演奏を聴いて以降、武満さんのギター独奏曲に関しては、このCDのものを聴けなくなってしまったほどです。うまいとかヘタとか、そういう事ではないのです。武満さんのギター曲というと「すべては薄明の中で」と「フォリオス」が有名ですが、そのどちらも、福田さんの演奏を聴いた瞬間に「あ、この曲はこう演奏されるべきだな」と思わされてしまったのです。超絶技巧だとか、正確なプレイだとか、うまいとか、そうではなくて。。書かれている音符の全てが生きるようにするには、どういう風に区切って、それぞれはどのように表現したらよくって…とか、こういうものが見事に描き出されていたのです。というわけで、ギター独奏に関しては、福田さんのCDを断然おススメします。でも、武満さんって、ビートルズのアレンジみたいな曲を、ギターでやってるんですよ。こういう曲が殆どであるのも、福田さんのCDの特徴。だから、例の2曲しか聴けません。。アルバム全体でどうかというと…やっぱり、この『 サクリファイス』のほうが、個人的には好きなのです。最初から最後まで、あの漂うような、何とも言えない時間が、流れ続けるのです。




関連記事
スポンサーサイト

09 2017 « »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
プロフィール

Bach Bach

Author:Bach Bach
神戸住まい、奥さんとネコと暮らす音楽好きです。音大は卒業したのですが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたCDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度ですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば、大変嬉しく思います(ノ^-^)ノ

最近気になってるCDとか本とか映画とか
スゴイのが出る!King Crimsonの1970-1972年の間のスタジオとライブ音源!21CD+4BD+2DVD!リハーサルテイクとか、メッチャ聴いてみたい!2万円か、また貯金しないと。。 今月号のintoxicateに載っていた1枚。「Vyacheslav Artyomov」、ロシアの作曲家は名前が読めなくってムズカシイ。。「ヴャチェスラーフ・アルチョーモフ」と読むらしいです。伝説の「フレンニコフの7人」のひとりとの事ですが、それって何かすら僕は知らず(^^;)。作風的には初期は新古典的、後に民族的な様式、十二音技法や、複調性、ミニマルなんかも用いたみたい。ロシアの前衛は強烈なものが多いので、聴いてみたいです。アマゾンで買おうと思ったらダウンロード版しかなかった(;_;)。 少し前に取りあげたエリザベス・コットンですが、ライブ盤なんてあるのか?!これは聴きたい… オスマン時代から現代までのトルコ音楽のガイド本みたいです。おおお~、これは絶対に読もう!!
検索フォーム
アド
これまでの訪問者数
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Archive

RSS